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京都嵯峨野の隠れ紅葉名所・厭離庵の血の散り紅葉に侘び寂びを感じる

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  • こすもす
  • 2020/12/11 07:52

大観光地、京都嵯峨野でもあまり知られていない紅葉の名所があります。
それが「厭離庵(えんりあん)」。

目立たない場所にひっそりとあり、通常は非公開で紅葉の時期にだけ特別拝観できるお寺。

 

ここの散り紅葉は素晴らしいので、毎年訪れています。
今年ももちろん訪れました。

 

厭離庵へ

厭離庵は京都盆地の西北の端、世界的観光地の嵯峨野にあります。

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© OpenStreetMap contributors”

二尊院の近くで嵯峨野で人通りが多い場所の近くにありますが、隠れて目立たないところにあるのと普段非公開なのであまり知られていないのです。

どんなふうに隠れているかというと…。

 

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住宅に挟まれた、こんな小道の奥にあるんです。

紅葉の時期にはこのような看板が一枚出ていますが、これだけです。
知っている人しか訪ねない、訪ねられない場所

でも最近は訪ねた人のブログなんかで紹介されて、だんだん有名になってきましたね。
例えば…、

って、ブログで紹介しているの僕やんw

 

侘び寂びの厭離庵

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さて、先ほどの小道を進むと、ひっそりと山門が。
普段はこの山門は閉まっていて拝観謝絶ですが、この時期は開いています。

山門の横に係の方が座っているので、拝観料を収めて中に入らせていただきます。

 

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山門をくぐると、侘び寂び(わびさび)の「寂び」と感じられる世界が広がっています。
影になってよく見えないように思えますが、この日が当たらないのが寂しくまた良いのです。

左の方に見える石段を登ります。

 

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お庭の入り口の中門。
シブい門の横に、紅葉が見られました。

中門をくぐって、お庭へと進みます。

 

厭離庵 庭園

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これが今年の厭離庵庭園!

苔の上の一面の散り紅葉によって、庭園が真っ赤です。
でも苔の緑も少し顔を出し、赤と緑の対比がキツイくらい。

これが厭離庵名物「血の散り紅葉」なのです。
まるで血の池のよう。

上にはまだ真っ赤な紅葉が残っており上下とも赤く、そこから木漏れ日がさしてとても美しい。

 

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とは言え、今年はこのようにきれいな散り紅葉は少なく、枯れてくしゃくしゃになった葉っぱが多かった印象です。

秋の気温が高かったので、色づきの良い紅葉にならずに枯れてしまったのです。

 

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茶席「時雨亭」
この侘び寂びを体現したような建物の縁側に座って、血の散り紅葉を見つつ木漏れ日を感じて日向ぼっこするのが最高なのです。

なので、いつも誰かが座っています
だからこのように誰も写り込まない写真を撮るのはタイミングが大変w。

 

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厭離庵名物、厭離庵の主とも言われている可愛い狸の置物が今年もありました。
場所は例年とは変わっていましたが、敷き紅葉の上の愛らしい姿は健在です。

 

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上を見上げるとまだまだ真っ赤な紅葉。
一部の葉は枯れちゃってますけど。

厭離庵の紅葉は京都でも一番遅い方で、12月に入ってからが散り紅葉の見頃なのです。
なので毎年、紅葉の見納めにここを訪ねています。

 

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厭離庵は藤原定家が小倉百人一首を編纂した場所と言われています(諸説あり)。

このような静かで趣のある場所で編纂したら、それは優美な世界を物語る歌集になりますよね。
もっとも百人一首を編纂したときには、この血のお庭はなかったんでしょうけど。

 

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秋の低い日差しがお庭と時雨亭の縁側に差し込んで、晩秋の雰囲気が最高潮です。

このまま時間が止まってほしいと願いたくなりますが、秋の日は短くあっという間にお日様が隠れてしまいました。

さて、そろそろ帰りましょうか。

 

最後に

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帰り道。
清凉寺(嵯峨釈迦堂)の多宝塔前にて。
ここもまだ紅葉が残っていました。冬雲になりそうな空を見つつ、晩秋のひとときを過ごして家路につきました。

京都はこれから枯れた冬に入ります。ちょっと寂しいですね。まさに侘び寂び

と思いきや、今年の晩秋は暖かいのでもう少し紅葉記事は続きます!
えっ、もう飽きたって?
まあそう言わずに、また読んでください。

次回もお楽しみにー。

 

 

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Camera: LUMIX G8
Lenses:  LEICA 15mm F1.7, LUMIX 42.5mm F1.7, 12-60mm F3.5-5.6, 45-150mm F4-5.6

 

関連記事

ここ数年、毎年厭離庵を訪ねています。

2016年に厭離庵を訪ねた記事。

 

2017年の記事。

 

2018年。

 

こちらは2019年に厭離庵と、近くの祇王寺を訪ねた記事。

 

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よろしければ他の記事もご覧くださいませ。   

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