「「プライバシーとは、「私生活上の事柄をみだりに公開されない」法的な保障と権利である。」
「私生活をみだりに公開されない権利」であるプライバシー権は、憲法13条で保障される人権として認められている。」
パブリックブロックチェーンの文脈で言われる「透明性」、
これは、プロトコルに不正な動作が発生していないかを確認できる権利でもある。
履歴の閲覧やコードの開示といったところでしょうか。
この透明性は、ブロックチェーン初期ではそのプロトコルの信頼性や信憑性の不安から重要視されてきたし、これからも動作の正確さとコードの透明性は求められ続けていくと思う。
そこで課題にあるのが「プライバシー」です。
「私的な情報をみだりに公開しない権利」「秘密を保持する権利」といえるでしょうか。
今、パブリックブロックチェーンにはプライバシーはほぼ確立していません。
言うなれば、「街の中を素っ裸で歩き回っている状態」です。
服着ようよ? って話です。
(何やら一部の人達は勘違いして、隠すことはやましいことがあるからだ。とか、やましいことが無いなら隠す必要がないだろ?とか、言っていますが、前提としてプライバシーは人権であることと、素っ裸で街を歩くことを当然とは思えないよね?ってことです。)
今は、ムキムキマッチョなお兄さんたちが裸で街中を闊歩しています。
いろいろ見え見えです。
パブリックブロックチェーンは半匿名性だと言われます、どういうことでしょうか?
匿名性とは、ある情報と個人が結びつかないことです。
つまり、半匿名性とは、素っ裸で歩いているけど、顔だけモザイクがかかっている状態です。
情報はわかるけど、誰のものだか"わかりにくい"。という状態です。
匿名性と、もう一つプライバシーを保護する方法としては「秘匿性」がありますが、これは現状のパブリックブロックチェーンでは(一部のものを除いて)皆無です。
皆無が故に、隠せないならせめて履歴だけでも分断させればプライバシー保護に近づけることができるんじゃ?というのが、各種あるミキシング技術です。
これは、値の転送時に、他の転送物と混ぜ合わせることで、どこからどこにいくつの転送があったかを一部わかりにくくするものです。
「任意に秘匿性と開示性が選択できることがプライバシーの成立の基本」であると言えます。
今のパブリックブロックチェーンは、
顔モザイクの半匿名性と、
ミキシングやZKP(ゼロ知識証明系)転送による疑似秘匿性によって、
極僅かなプライバシーが尊重されているというお粗末な状態です。
中央型サービスではKYC(Know Your Customer:ノウユアカスタマー)本人確認義務は、今や各種犯罪防止やテロ対策などによる規制で、必須のものです。
つまり顔モザイク(半匿名性、匿名性)はダメよってことです。
となるとプライバシーとは何でしょう?
残るは秘匿性です。
隠せるもの、隠すべきものは隠しましょうよ。ということです。
言い換えると、服を着させてください。ということです。
つまり、見せる必要がある時だけ、見せる部分を、任意に開示する権利です。
もう一度言いますが、今は素っ裸で顔モザイク状態です。
中央サービスを利用する時は、顔モザイクを強制的に剥がされます。(KYC)
恥ずかしくない?w
服着たいよね?
はやく理想的なプライバシーを確立していきたいですね。
任意の秘匿と開示です。
それができるようになれば、パブリックブロックチェーンは世界の財産になります。究極のクラウドデータベースになるでしょう。
また、スマートコントラクトにも応用されるでしょう。
プライバシーの確立は、
スケーリングに並ぶ、パブリックブロックチェーンの課題です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。