懐かしいです、この作品は、ALISを始めた頃、企画に参加したものです。
https://alis.to/Enigma/articles/3VjLAVVdp7GW
今日の現場は、老々介護の現場です。
それでは、登場人物をご紹介致しましょう。
要介護1の夫88歳
要介護3の妻85歳
二人には子供はいません。
家事援助・介護をする、スーパーヘルパーさんとの物語です。
妻は、この頃認知症の症状が進んでいる夫が心配でたまりません。
夫は、足の不自由な妻の代わりに、なれない家事を一手に引き受けています。
これは、そんな二人の、ある日の会話です。
このように、夫ばかりか、この頃は妻も、認知症が進んできています。
二人の生活には、危険がいっぱいです。
これまでに、ヤカンや、鍋を何個焦がして、ダメにした事か・・・・
ピンポーン
あっ!誰か来たみたいです。
毎日、ヘルパーさんが家事援助のために来てくれるのです。
夫・・・「あー待ってたよ。あがって、あがって!」
妻・・・「なに遠慮しているの、自分の家でしょ!来るの待ってたのよ~」
夫・・・「名前は???なんだったけな~?」
妻・・・「あら、いやだわ!子供の名前忘れるなんて・・・あれ?なまえは・・・」
2分後、また同じ会話を繰り返します・・・
この二人にはお子さんは、いないのです。
それでも、スーパーヘルパーさんは、二人の会話を、遮ることなく、じーっと聞いています。
いつの間にか、二人は、いつもの二人に戻っています。
スーパーヘルパーさんは、手際よく、買い物をして、掃除、洗濯、二人分の食事を作って・・・
帰り際に、お婆さんの体を拭いて、おむつを替えて
そして、ガスの元栓を閉めて、火を使わない様に、話して、
スーパーヘルパーさんは帰ってゆきます。
毎日、日替わりで、スーパーヘルパーさんは、二人の子供になって、話を聞くんです。
でも、二人は、2分もしないうちに、スーパーヘルパーさんの事も忘れてしまうのです。
(;´д`)トホホ・・・
以上現場から、ALISのお婆ちゃんでした。
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