です。
つまりNGワードは「経年劣化」です。
月日を重ねる事で起こる劣化は当然保険の対象にはなりません。
それが事故によるものだったとしても、
「経年劣化により触れば壊れる状態ではあった」
とでも言おうものなら、どれだけ丁寧な状況写真や見積りがあったとしても認定はされず、支払い対象外となる事でしょう。
例えば当て逃げされて崩れてしまった【ブロック塀修繕】があったとします、保険金の支払い前に確認が必要な内容があり「どのような状況でしたか?」
と、それを修繕(工事)を依頼した職人さんが聞かれた場合
① 「崩れた部分も直すならってんで全部やったけど、他の部分も押したら崩れるような脆い状態だったから、ああ、経年劣化じゃないかな」
② 「ブロック塀が崩されたから直してくれって連絡があったから解体して直したよ、どうだろ分からない、言われた部分直しただけだから」
さて、どうでしょう。
相づちから事故調査担当の「経年によるものでしたか?」というセリフが聞こえてきたのではないでしょうか。
①の方の場合は「経年劣化」という言葉によりもしも損害被害が塀だけだった場合は事故自体が支払い対象外になるなんて可能性もあります。
さらに実際にはブロック塀一面しかやっていないのに、一面のことを「全部」と表現するタイプの人で被害部分以外も直したという事をほのめかす発言もしている為、調査が入ったり、そもそも原因部復旧なので全額もしくは部分的に対象外となる可能性もあります。
②の方の場合は「直せと言われたから解体して直した」という情報しか入ってきません、つまりおおきくは事故写真、復旧中の写真、復旧後の写真、見積書の内容から判断するしかなくなるワケですね。
塀にはメリットがあり
① 人通りの視線を遮る事で生活ストレスを減らす
② 敷地内に侵入されづらくなる
まぁ②に関しては侵入されやすくなる気がするし、隠れる場所を与えているような気もするし、塀の内側は有効利用し難いし…キッチリ鋲打って果実問題対応とかなら分からないでもありませんが…おっと話が反れた。
…など、主に心理的部分でメリットがあり、崩れたとなるとそれがテラスやベランダから見えてしまった場合、不安に感じたりストレスを感じたりすることもあり、管理会社にクレームが届く事もあります、早急に対応しなければなりません。
その上で
コンクリートのブロック塀を崩せば当然粉塵が出ますので、発生材の搬出・運搬費用が発生します。
搬入路はそのままにしたら汚れてしまいますので、搬入路の養生費が発生します。
コンクリートはそのまま捨てられません、処分費が発生します。
コンクリートを解体・施工する現場はとても危険です、入居者の対応やら安全対策の表示やらで現場の管理費が発生します。
そうした材を管理する車で来る必要がありますから、交通費や駐車場代は当然発生します。
それら以外にもちょっとした消耗品や使用した機器の償却費なども発生します、実際に損害が発生していて、それを請求された上ですべて保険適用外となったら、なんのために保険入ってるんだ!とか考えてしまいそうですが実際に経年劣化ならそれを折り込み済みで加入しているハズなのです。
契約書にもサインしているでしょうし。
言い方や捉え方で結果は大きく変わってきます。
ウソはついてはいけません、実際に起きてない事を言ってはいけません。
それはただの保険金詐欺です。
しかし何でもそうかもしれませんが本当の事をただ何も考えず正直に晒しても、世の中の仕組みにハマらなければ排除・除外されてしまいます。
事はとても重要で、結果を想定した上で言葉を発する事が重要です。
一度外に出た言葉は取り返しがつきません。
どれだけ繕おうとも無意味です。
ヒトの心はヒトにはわかりませんので、出た言葉だけが真実です。
上の例の
②の人を探して付き合おう!ではなく
②を発言してもらえるような付き合いをすべき!という、
そんなお話。
ではでは。