ヘーゲルは“人間の歴史は正反合の繰り返しの結果である”と主張しました。
人間の精神も同様に、日々の営みを通じて“自他の認識の正反合”によって成長するとし、歴史は人間が自由な精神を獲得する壮大なストーリーなのだと考えました。
そんなヘーゲルの前向きな歴史観を真っ向から否定した哲学者がいました。
その人物の名はアルトゥール・ショーペンハウアー。
今回は、“人生は生へ欲求による苦痛が尽きない”という厭世(えんせい)主義の代表的存在ショーペンハウアーについてフォーカスしていきます。