以前、高温調理と老化について記事を書いたところ、
「ヒドロキシノネナールの方が体にとって害があるのではないか?」
という指摘がありました。
参考記事▶高温調理が認知症と老化を招く【AGEs】
気になったもので最近の研究などを参考に調べています。
まずはヒドロキシノネナールがアルツハイマー病の原因であることを発見したと言われる、「山嶋 哲盛」教授の意見を軸にまとめていきます。
【ヒドロキシノネナールとは】
・植物油(サラダ油やキャノーラ油など)に含まれる、リノール酸が変化した毒性の強い物質。
・リノール酸が200度以上で加熱されるとヒドロキシノネナール(以下HNE)が急激に増える。
(180度で30分以上加熱するなど、比較的低温でも加熱時間によってはHNEが増える)
・HNEが体内入ると血液によって体中に拡散、脳や臓器の細胞をアポトーシス(細胞の自己死滅)させる危険性がある。
・脳(特に海馬)の神経細胞を保護する役割がある、HSP(ヒートショックプロテイン)というタンパク質を損傷さてしまう。
・その結果記憶を司る海馬が萎縮し、認知症の原因になってしまう。
・その他のHNEによるとされる疾患:神経疾患、代謝疾患、癌など
リノール酸は必須脂肪酸の一つです。
人間の体に必要なリノール酸は1日9g前後とされていますが、お米や卵やお肉を摂取することで充分足ります。
リノール酸が多く含まれるサラダ油の代わりに、オレイン酸が多く含まれるオリーブ油に切り替えたりと工夫が必要なようです。
何分参考文献が多くまだまだ調べ途中ですが、分かったことは記事にて書き溜めていきます。
参考文献)
・Hsp70 interactions with membrane lipids regulate cellular functions in health and disease 2019年
・酸化障害の基点としての脂質ラジカルの検出および制御 2017年
・Role of 4-hydroxy-2-nonenal (HNE) in the pathogenesis of alzheimer… 2016年
・油のタイプ知り上手に摂取 リノール酸の取りすぎ注意 日経電子版web
・植物性なら安心なんて大ウソ!生活習慣病には「サラダ油」が一番危険 週間現代web