【前回記事】
この記事ではアダム・スミスの国富論を読み解いていきます。
見えざる手、自由放任主義……、どこかで聞いたことがこれらの言葉はここから生まれてきました。
経済学の始まりともいえる彼の著書を通して、世の中の仕組みについて理解を深めていただけたら幸いです。
前回は、“経済学の目的”についてまとめていきました。
スミスは「経済学は、人民と主権者との双方を富ますことを意図しているのである。」と述べ、富とは金・銀貨幣の蓄積よりも消費財の蓄積であると主張しました。
この主張が彼が重商主義に批判的であったとされる点の大きな要因となりました。
今回から第五編に突入し、主権者や国家の収入についての内容になります。
国家の収入や経費(防衛費や司法費)など、社会において公的な部分の仕組みについて記された編です。
この記事では、それらのうちの“防衛費”についてまとめていきます。
↓