再生可能エネルギー(再エネ)の余った電力でマイニング、といった話をちらほら見ましたので、この手の話を聞いたときに頭の片隅にあると役立つ情報について簡単にお話します。
つまり、電力の話をします。
皆さんのおうちに供給される電力って、周波数が一定に保たれていますよね?
これって、当たり前のことではありません。当たり前というのは、なんとなく発電して何となく電線に流したら周波数・電圧が安定するわけではないということ。
例えば、誰も電気使っていないときに大量に流してしまうと周波数は上がってしまいます。最悪停電になる。逆もしかり。
その一方、、、
電力供給網って、倉庫がないんですよ。
発電所で作られたら、次の瞬間には送電線を通ってビルや工場、おうちに一直線。
ですので、消費側の状況を見極めて供給をコントロールする必要があるというわけです。クリスマス、お正月といった恒例行事、大手工場の稼働状況からアイドルのコンサートにいたるまで、ありとあらゆる電力消費イベントから需要を予測し、さらに随時消費動向をチェックし出力を制御するーー。アクロバティックですね。
(東京の灯火管制がいかに電力会社に喧嘩を売る所業かわかっていただけました?)
昔々、電力会社が「発電所(作る)」も「送配電網(運ぶ)」も「小売り(売る)」もすべて1社で担っていた時代は、自社で責任を持ち瞬時に需要と供給のバランスをあわせていました。具体的には火力発電所の燃料を調整したり、揚水発電(※)を動かしたりです。
(※)ようすいはつでん:電力余っているときに汲み上げて、不足しているときに水を放出して電気を作る水力発電。たまにしか稼働しないので発電コストが鬼。
しかしここで大きな変化が訪れました。
電力自由化と再エネ導入です。
(気が向けば続く)