普段普通の植物だけど
栄養が足りなくなると肉食化し
食虫植物になって昆虫を捕食して
足りない栄誉を補う植物がいます。
この植物の名前は
トリフィオフィルム・ペルタトゥム
と言う南アフリカ熱帯地方で
生息してる特殊な植物です。
この植物は
昆虫を食べて十分栄養を取ると
また葉っぱだけの通常状態に変化し
光合成と水で育ちます。
食虫植物に変形する条件は
体内のリンが少なくなると
地面から直接生えてる
葉だけの状態から変身します。
変身の仕方は
茎を空高く伸ばしていき
その茎から赤くて丸い物を付け
匂いがする粘着物質を出します
そして赤い丸い物のまわりの
粘着物質に昆虫が寄ってきて
くっつくと逃げられなくなり
そこで昆虫を溶かして食べます
その後リンをたくさん蓄えられたら
茎をどんどん縮めていき元に戻り
また地面から直接生える
葉っぱだけの状態になります。
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この植物を研究したのは
ドイツのハノーファー大学と
ヴュルツブルグ大学で行われた
共同研究です。
この植物の医学的な有用性は
膵臓癌や白血病の治療に役立ち
マラリアなどの病原菌を駆除し
根が下剤にもなるそうです。
普通の食虫植物は
光合成と昆虫で栄養を取りますが
この植物の場合リンが足りてれば
光合成のみで生きられます。
今回の研究までこの植物は
何で食虫植物になるのか解らず
人工的に育てるのも不可能で
全く研究できませんでした。
しかしやっと試行錯誤の末
育て方がだんだん解ってきて
何で食虫植物に変形するのか
調べる事に成功したのです。
研究方法は
植物に環境のストレスを与えたり
植物3大要素のリンとカリウムと
窒素を不足させたりしました。
するとリンが不足した時だけ
茎を伸ばし食虫植物に変身し
赤くて丸い物を付けて
粘着物質を出したのです。
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植物にとってのリンは
DNAを作ったり細胞膜を作ったり
水や酸素や日光などのエネルギーを
リンを使って分解し吸収します。
この植物が生息してる場所は
土の酸性度が高く鉄やアルミを含む
とてつもなく環境が劣悪な場所で
生息しています。
この場所の土にある鉄やアルミは
リンと結合してしまう為吸収できず
雨もほとんど降らないので
リンの結合も取れてくれないのです
しかし昆虫の体内には
リンや他の栄養素が多くあるので
リンが少なくなるとこの植物は
昆虫から補給するのです。
でも食虫植物に変身するには
たくさんのエネルギーが必要なので
限界ギリギリまで変身を我慢し
死ぬ寸前になると変身します。
なので変身なんてせず
普通の植物状態の方が
生命活動をするのに楽ちんだから
普段通常状態を維持してます。
変身する時この植物の細胞分子が
どのように変化していくのか
まだ仕組みが解ってないですが
今後の研究で明らかになりそうです