腎臓移植の際
ドナーから腎臓を提供されると
12時間以内に移植しないと
腎臓が死んでしまいます。
しかし今回生きたままの腎臓を
冷凍保存せず常温のまま
10日完も移植できる状態に
保つ事が出来ました。
その方法は
完全体人工臓器という
人工臓器の集合体です。
この機械は
個別に作られた人工臓器をつなげ
人間の内臓と全く同じ仕組みを
人工的に作った機械なのです。
この機械の腎臓部分に
ドナーから取り出した腎臓をつなげ
腎臓に今までと同じ働きをさせて
臓器を生かし続けたのです。
もちろん臓器に流す血液も
人間の血じゃなくて
化学合成で作り上げた
完全人工血液です。
この実験をしたのは
スイスチューリッヒ大学の
研究チームです。
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現在臓器移植の問題は
提供する側の人数が
移植者側の人数より
圧倒的に少ない事です。
しかし提供された臓器は
ほんのわずかでも問題があれば
即その場で破棄されてしまいます。
その訳は
12時間と言う時間制限中に
健康な臓器に治療する事が
出来ないからです。
臓器移植は
まだまだ発展途上の技術で
謎だらけの医療と言う事もあり
完全優良臓器しか移植できません。
その為ただでさえ少ない臓器が
更にそこから優良品だけに絞られて
臓器その物の数が
あまりにも少ないのが現状です。
そこで今回不良の臓器を
人工臓器に取り付けて
生きてる時と同じ仕事をさせ
長期保存する実験をしました。
その保存してる間に
臓器を治療して健康状態にし
患者に移植できる健康臓器に
変えてしまう事に成功したのです。
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この機械に組み込まれた人工臓器は
「心臓」「肺」「肝臓」「膵臓」
とほぼすべて組み込まれました。
そして
呼吸してる時と同じように
臓器全体をリズムよく揺らす為
人口横隔膜も取り付けられました。
ドナーから提供された腎臓は
細菌感染と小さな腫瘍があり
本来ならば捨てられる物でした。
しかし事前に捨てるなら
我々に連絡ちょうだいと
病院に伝えてあったので
研究者に連絡が来ました。
その連絡を受けた研究者たちは
急いでその臓器を取りに行き
人工臓器の機械に取り付け
保存実験を開始しました。
その後腎臓が機械に取り付けられ
人工血管をつなぎ人工血液を流し
悪い部分の治療を始めました。
肝臓の動脈から酸素と栄養が入った
人工血液を流して静脈側からは
二酸化炭素と老廃物が入った血液が
肺と腎臓で処理され動脈に行きます。
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ドナーの腎臓に食事の時間に合わせ
自動でブドウ糖を入れて
人工膵臓が血糖値を検知して
自動でインスリンを注入します。
この様に生かし続けた状態を作り
腫瘍が良性か悪性か確かめて
細菌感染を治すため
抗生物質を投与し始めました。
結果腫瘍が良性と判断されて
細菌感染が3日後に関知し
この腎臓が優良品になって
移植できる物になりました。
その後無事にこの肝臓が移植され
6日後に検査をしたら
取り出して縮んでしまった腎臓が
元の大きさまで回復してたのです。
移植後1年にわたって
経過観察をし続けると
移植された人のがんが完治して
完全に健康体になってました。
今回この腎臓を提供してくれたのは
肝硬変と肝がんを併発している
62歳の男性です。
今後患者の臓器を直接取り出し
人工臓器の機械に取り付け
拒絶反応を全く起こさない
完全治療を確立させます。