イギリス料理がまずいというネタが
世間に広く知られるようになり
なぜそんな事になったのか
色々な説が唱えられてきました
しかし個人的な感想や
ただの思い込みによるものも多く
納得する証拠がある説は
今まで全然ありませんでした。
でもアサヒビール学術振興財団
食生活科学文化及び地球環境科学の
研究助成研究紀要17巻に
詳細が書かかれてました。
1700年代まで美味しかったのですが
それ以降料理をまずくした原因は
農業にも設け主義が取り入れられ
農業革命が起こったからです。
農業革命と産業革命は
同時期に起きた時代の変化で
職人の手作業から工場での
大量生産が主流になっていきました
この事で多くの労働者が必要となり
都市部の人口が増加してその結果
食料がたくさん必要になり農村では
大量の食料生産が必要になりました
このような背景から農村は
今まで行ってきた自給自足をやめて
1つの農作物に特化した生産を始め
だんだん近代化していったのです。
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今まで自給自足で
色々な食料を手に入れてきましたが
作る物を特化する事で他の食糧は
手に入ららず買うか輸入しました
そして土地が農業経営者の物になり
今までどこでも自由に行けたのに
大量の作物を育てるようになり
勝手な侵入が出来なくなりました。
しかも今まで自給自足で
狩りや採取で食料を集めてたのに
自然環境法のせいで木の実や鳥を
捕まえると違法になりました。
そのため自給自足が出来なくなり
みんな農業労働をする羽目になって
農業革命により生活様式が変わり
時代の波に飲まれていったのです。
こうして誕生した農業労働者は
収穫の時だけ仕事してその他の時は
一時的に解雇され都市で他の仕事を
しないとならなくなりました。
このせいで今まで個人で持ってた
小さな菜園や庭畑が維持できず
村全体の人との付き合いも少なくなり
みんな資本主義に変わっていきました
本来村で季節ごとの祭りが存在し
多くの村人が祭りで楽しんでましたが
収穫時以外出稼ぎに行くようになり
お祭りも消滅してしまったのです。
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料理の味の継承は
祭り事や行事や特別な日に
みんな個人で作った料理を持ち寄り
味の出し方や作り方を語り合います
人が祭りや行事で集まれなくなると
みんなで食べる機会が失われて
土地特有の食材を使った手料理の
多彩な調理法技術が伝わりません。
更に地域の食材採取が制限され
祭りの食文化も後世へ伝わらず
生産性重視の料理が大量消費されて
残ったらどんどん捨てられました
工芸品のような職人技術と異なり
後世に作品として残らない料理は
食文化の継承を難しくする要因で
すぐに忘れ去られてしまいます。
音楽で言うと楽器と楽譜は
結びつきが強く再現が容易ですが
料理だと経験による感覚があり
それが伝え難く再現が困難なのです
我々がネットで料理の作り方を
調べたとしても本来の味が出ず
基本的に人間関係を通じてでないと
本物の味が継承されません。
これにより料理の技術と
伝統的なレシピが失われてしまい
イギリス料理が1700年代の時より
不味くなっていしまいました。