世界最初の電気洗濯機は、1908年に、アメリカで登場した。
これは「アルバ・ジョン・フィッシャー」が1907年に特許を取得したもの。
「アルバ・ジョン・フィッシャー」が電気洗濯機の開発者とされる。
しかし、フィッシャー以前にも電気洗濯機は、あった。
でも、フィッシャーが開発する以前の洗濯機は、質が悪かった。
洗濯中に水が、電気配線に漏れてショートする事が多々あった。
そのせいで、特許は取れたが量産化する為の資金が調達できなかった。
企業もこの製品に二の足を踏み、契約には至らなかった。
まともな量産型電気式洗濯機は、1908年にアメリカで発明される。
この電気洗濯機は、1908年にアメリカで販売された。
これが、「アルバ・ジョン・フィッシャー」が作った電気洗濯機だった。
販売会社は「Hurley Machine Company」。
洗濯機の名前は「Thor」として販売。
「アルバ・ジョン・フィッシャー」の電気洗濯機は、質が良く出来ていた。
その為、世界初の電気洗濯機の発明者とされる事になる。
でも、この頃のアメリカは、まだ電力網が街にほとんど引かれて無かった。
その為、販売当時は、全く売れずにいた。
電気洗濯機の普及は、電力網が引かれる1930年代まで待つ事になる。
この洗濯機の洗い方は、今とは違う洗い方だった。
円筒槽の回転によって汚れを落とす「たたき洗い」という洗い方をした。
この洗濯機は、横型に付けられた筒形のドラムを回転させて洗濯する。
ドラムが回転すると、衣類が真上まで持ち上げられ落下する。
この落下の勢いで、衣類を下に落として「叩き洗い」をするもの。
さらに、ドラムが8回転すると、今度は逆に回りだす。
逆回転をさせる事により、衣類を団子のように固まらせない働きをした。
操作方法は、水を洗濯機の中に貯めて、石鹸を入れる。
そして、人の目で汚れが落ちた事が確認出来たら、栓を開け水を排出する。
次に、また水を入れてすすぎをする。
このすすぎの水入れと排出は、人が行った。
この様に、当時の電気洗濯機は、全自動では無かった。
実はこの洗濯機、大量に量産されて売れたが、一般家庭にでは無かった。
当時のアメリカには、「集団洗濯場」と言う場所があった。
今でいう「コインランドリー」。
この「集団洗濯場」が、街の至る所にあった。
この場所は、個人で経営する人や、企業が経営している場合もある。
今の「コインランドリー」の起源に当たる。
街の人々は、この「コインランドリー」行って洗濯をしていた。
もちろん、お金を払って全自動じゃない洗濯機を動かす。
そして洗濯が終わると「コインランドリー」にある衣類絞り機で脱水する。
衣類絞り機は、2つの自動回転ローラーの間に衣類を入れて絞るもの。
1920年当時の利用料金は、1時間あたり1.3~1.4セント。
本体は、当時の価格で「$15」だった。
この頃の電気洗濯機は、高価で一般家庭には普及しなかった。
1920年~2017までの期間に、物価は「1459.32倍」に上がっている。
これで計算すると、今の価格の「$15」は「21,889.8円」になる。
しかも、販売時の1908年~2017年までの物価上昇率は「3380.75倍」。
これで計算すると新発売当時の本体価格は、今の値段で「50,711.25円」。
そりゃ売れないわな。