「楽園地獄」

【回旋塔】

６歳の時
学校の校庭に「回旋塔」という
楽しい遊具があった。
(´∀`*)ｳﾌﾌｯ

これは
鉄の棒のてっぺんから
扇状に伸びた鉄の鎖の先に
鉄の大きな輪が付いていている物。

遊び方は
鉄の大きな輪につかまって
ぶら下がった状態になり
体をくねらせて回転させる。

すると高速で周りだし
遠心力で投げ出される感じを
味わう事が出来る楽しい遊具。
(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))

しかし最初の頃は
みんな投げ出された時の
着地の仕方が解らず
着地すると転げまわってた。

俺もその内の１人で
回転時間が長いと手が疲れ
手を放して投げ出されて
上手く着地出来ず地面で転んだ。

しかし俺は
それでも全然嫌にならず
何度も着地で転びながら
回旋塔で遊び続ける。

〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓
 

【空中遊泳】

回旋塔で遊び続けてると
投げ出された時の
空中を飛ぶ感覚が楽しくて
辞められなくなってしまう。

そして
投げ出される事に慣れてくると
空中で冷静に周りの景色も
見られるようになった。

この時は
まるでスローモーションで
空中を飛んでいて
着地の姿勢も冷静に考えられた。

そして俺は
投げ出されたあと着地する時
後ろ向きに方向転換し
着地すれば良いと解った。

この方法は
自然と体が動いてくれて
簡単に出来てしまった。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

この方法を体得した俺は
回旋塔でいくら遊んでも
全く怪我する事なく楽しく遊べ
これが楽しくて仕方なくなる。

でも掴まる筋力が付いてくると
他の子達の方が先に離れてしまい
最後に俺一人だけが残り
そのまま回せず止まってしまう。

〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓
 

【箱型ブランコ】

この頃の学校の校庭には
箱型ブランコと言う
４人同時に乗れるブランコがあった。
ヾ(*´∀｀*)ﾉ

このブランコは
ゴンドラの枠が無い形をした
４人乗りの座席が
鉄の枠から吊るされたブランコ。

本来このブランコは
子供が乗って外から大人が揺らし
左右に移動する物だった。
(*ﾉ∀`*)ｳﾌﾌ♪

しかし子供達は
このブランコの中央で横に立ち
左右に動くと揺れる事を
発見してしまう。

そのため男子達は
このブランコに４人乗せ
５人目が中央に立ち
その子が揺らす係になってた。

しかし揺らす係は
４人乗ったブランコを
１人で揺らすのが大変で
結構な重労働だった。

でもある時
座席の背もたれの上に立ち
上の鉄枠に手を伸ばして掴み
足で座席を押すと楽な事を発見した。

〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓
 

【６人乗り】

この方法でブランコを揺らすと
足の力で揺らす事が出来
揺らす係の負担が激減した。
( ´ー｀)ﾌｩｰ．．．

そしてこの方法が流行って行き
１人で揺らす以外に
左右の座席に１人ずつ立って揺らす
６人乗りをやり始めた。

この揺らし方をすると
左右でこぐ人の
タイミングを合わせるのが難しいが
凄く大きく揺らす事が出来た。

ある時箱型ブランコに行くと
既に先約の子達がいて
安定の６人乗りで遊んで
大きく揺らして大騒ぎしてた。

仕方ないのであくまで見てたら
突然「バキ！」と言う音がして
ブランコが外れ横に吹っ飛び
そのまま「ドスン！」と着地した！

ビックリして俺は
乗ってた子達を見ると
今まで大騒ぎしてたのに呆然とし
座席に座ったまま固まってた。

その子達は
しばらくそのまま固まってたが
１人の子が「逃げろ！」と叫び
みんな一斉に逃げていった！

〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓
 

【ブランコ】

学校の校庭には
男子に１番度胸が必要とされてた
ただの「ブランコ」もあった。

ブランコと言えば
座って揺れて遊ぶものだけど
当然男子達がこんな平和な
遊び方をするはずが無い。

しかし女子達は
座って揺れて
穏やかに遊んでた。
ｳﾌﾌ♪(｡-艸･｡)

そしてたまに
ブランコに乗り靴投げをして
天気予報を占ったりしてる。
(´∀｀*)ｳﾌﾌ

靴を投げる時
飛ばす角度がバッチリ決まって
凄く遠くに靴を飛ばす子もいた。

しかも当時のブランコは
横並びに８個設置してあり
そこに乗った８人の女子が
一斉に靴を投げたりしてた。

当然その飛ばした靴は
近くの男子にボコボコ当たり
雨あられの様に靴が飛んで
ブランコの近くで遊べなくなる。

〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓＝〓
 

【ブランコ１回転】

男子がブランコに乗ると
どこまで高く上がれるか
こぐ競争になった。
ヾ(o´∀｀o)ﾉﾜｧｰｨ♪

しかしブランコは
45度まで上がらない設計されて
みんな45度手前までしか
どう頑張ってもこげなかった。

そして限界まで高くこいで
そこで飛び降りて空中に飛び
ブランコの柵を超える
危険な遊びをしてた。

ある時1人の子が
「ブランコを高くこいで
1回転する！」と豪語し始める。

しかしどんなに頑張っても
1回転できる高さまで上がれず
必死にもががいてこいでた。
ヽ(#`д´#)ﾉﾌﾝｶﾞ‐

そして夕方までやっても出来ず
みんな門限なので帰る時
「1回転するまで頑張る！」と
その子だけ居残ってしまう。

翌日休み時間に校庭に出ると
昨日のブランコが1回転してて
「1回転したんだ」と思ったが
誰も見てなくて真相が解らない。