6歳の時
三郷市の三郷団地にあった
「立花小学校」と言う所に通っていた。
この学校の遠足で
飛鳥山と言う所に行く事になった。
飛鳥山とは
東京の北区王子にある
とても大きな公園。
そこには
博物館があり
原始時代の生活様式の展示や
紙の展示がしてある所があった。
しかも
そこの子公園には
昔の都電や
蒸気機関車の「D-51」まで展示あしてある。
三郷から飛鳥山までは
結構遠くて
1時間半位かかる.。
でも実は
俺にとって飛鳥山公園とは
よく遊び行く場所だった。
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その訳は
飛鳥山に行く為に
都電に乗らないとならない。
その都電を乗る場所が
町屋駅と言う場所。
俺は
ここに住んでいた事があり
お婆ちゃんの家でもあり
父親の仕事場がある場所でもあった。
なので
都電に乗って15分位先の飛鳥山には
よく遊びにつれて行ってもらっていた。
なので特に珍しい所でもなく
クラスで俺1人だけ喜べなくて
けんちん汁みたいな顔になっていた。
でも
飛鳥山に遠足に行くと決まっているので
仕方なかった。
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そして遠足当日俺は
1人だけあまりうれしくない顔をし
電車に乗っていた。
その顔を見ていたクラスの子に
「何で嬉しくなさそうなんだ?」
と聞かれてしまう。
正直に俺は
「都電に乗る駅の町屋は
昔住んでいて飛鳥山によく行っていたんだ」
そう答えた。
そうしたらクラスの子たちに
「マジで( ゚Д゚)?!」
「すっげーうらやましい(*'▽')!」
と絶賛されてしまった。
俺は
何だかこの状態が嬉しくなって
みんなより上の人間になれたような気がした。
そして
鼻が天狗の様に伸びて行き
雲を突き抜けてた。
この後
移動中の電車の中で
町屋駅の事や飛鳥山の事を語りまくり
超絶優越感を味わった。
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町屋駅の事は
都電の町屋駅は
商店街のお店の目の前にあり
駅から降りて1歩でお店に入れるとか。
町屋駅に今川焼のお店があり
いつも長蛇の列が出来ているとか。
こんな風に今と全く違う
当時の町屋駅の事を
じょうぜつに語っていた。
飛鳥山の事は
機関車が展示してあったり
都電が展示してあったり
博物館があるとか。
公園には
たくさんのチューリップが咲いていて
凄い花の良い匂いが充満しているとか。
実は
今でも飛鳥山は
当時のままほとんど残っている。
こうして俺は
完全にみんなの人気者になれていた。
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そして飛鳥山に到着したら
既にお昼の時間になっていた。
我々は
すぐに公園内部に向かい
午後に行く予定の博物館前で
昼食をとる事にした。
ここで円になって敷物を敷こうという事になり
みんなで円になったが
何故かみんな上手に自分の場所が確保できず
凄く狭い間隔で円になっていった。
俺は
こんな狭い場所で敷物を敷いて
形見狭く食べるのが凄く嫌だ。
そこで俺は
1人だけみんなの後ろ側に敷物を最大にし敷いて
1人だけすごく広く場所を取って
1人だけ優雅に食事をする事にした。
この時みんなに
「ズル~い!」と大合唱されてしまうが
全く気にせずお構いなしだった。
それに
当時の担任だった高野幸子先生が
「みんながまとまる範囲内だから別に良いよ」
そう言ってくれて許可されたしぃ~(。・Д・。)
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俺は
高野先生のおかげで1人だけ
優雅な昼食をとれて超ご満悦になり
次に行く博物館に気分よく向かえた。
この博物館に入ると
よく解らない物が並んでいて
全く面白くない。
でも
博物館内が薄暗く
まるでお化け屋敷みたいで
みんなではしゃいでしまっていた。
凄くはしゃげて楽しい博物館見学が終わり
次にチューリップ畑に向かって行った。
そこに到着すると女子達は
奇声を上げて喜び始める。
しかし我々男子は
みんな全く興味がない様子で
地面に落ちていた小枝を拾い
チャンバラごっこを始めてしまった。
俺は
このチューリップ畑に興味が無さ過ぎて
もうこのチューリップ畑に
ダイビングしてしまいたい気持ちだった。
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このあと公園に行き
ここに展示してある
蒸気機関車と都電がある広場で
自由時間になった。
男子は
都電と機関車に乗り込み大はしゃぎ。
女子は
他のクラスの先生に連れられて
チューリップ畑に向かって行った。
でも俺は
この公園の事を知りすぎていて
全然新新味がなく
喜べないでいた。
なのでこの時間は
ずっと退屈に過ごしてしまった。
そして帰りの時間になり
都電の町屋駅に到着した時
この遠足で1つだけ嬉しい事が起きた!
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その嬉しい事は
先生がお土産代わりに
町屋駅で今川焼を全員に買ってくれた事!
当時の今川焼の値段は
1個たったの60円。
そしてこの今川焼代は
校長先生からプレゼントだと言う。
つまり校長先生の自腹だという事だ。
遠足の積立金だけでは
お土産代が無いという事なので
特別に校長先生が
お金を出してくれたらしい。
俺は
校長先生の粋なはからいに賛美し
心の中で校長先生に凄く感謝した!
「ナウいじゃん!校長!」