「夜明けの写植」

【写植】

18歳の時でニーズで働いてて
このとき深夜中心の仕事の
「グレイビー」と言うシフトに
毎回入れられてた。

仕事の勤務時間が12時間以上で
シフトの紙にもはっきりと
21時から9時と書いてあり
これ以下の時間で帰れなかった。

しかも交代の人が来てから
帰る準備をする事になるので
毎回13時間とか14時間とか
働かなくちゃならない。
ﾋｨｰ(ﾟﾛﾟﾉ)ﾉ

そして毎日クタクタになって
家に到着したらすぐお風呂に入り
そのまま何もしないで寝てしまい
他の事をする体力なんて無かった。

この時母親が「写植」と言う
透明のガラス版に書かれた文字に
ピンポイントで光を当てて
フィルムに焼き付ける仕事をしてた

フィルムを現像すると
今のPCで印刷すした文字よりも
遥かにきれいな文字が作れて
当時の広告や雑誌で使われてる。

出来上がった文字は
原稿に切り貼りして完成させ
それをスキャナー印刷機で
印刷するまでが仕事だった。
( ´ー｀)ﾌｩｰ．．．

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【フィルム買い出し】

ある日俺の仕事が終わり
朝方家に帰ると母親が仕事をしてて
俺に「フォルムが無いから
買ってきてほしい」と頼まれた。

しかしこの時の俺は
もうクタクタで疲れきってて
写植のフィルムが売ってる場所が
秋葉原だし行きたくなかった。

でもフィルムが無くなると
仕事が出来なくなるというから
どうしても買ってきてと頼まれ
疲れた体に鞭打って買い出しに行く
ε-(･д･`;)ﾌｩ…

この頃の写植の仕事は
PCのワープロに置き換わり始めてて
もう写植なんて時代遅れの
絶滅寸前の仕事だった。

なので1番近い売ってる場所が
秋葉原のヨドバシカメラしかなく
原チャリで15分もかかってしまい
無ければさらに先の銀座になる。

そしてフラフラになりながら俺は
原チャリに乗り込み走り出し
まだ販売してるかどうかも解らない
写植用フィルムを買いに行った。

この時の俺は
毎日夜中の時間帯に働いてたから
太陽を見るとだるくなり
眠気が襲ってくる体質になってた
(´ぅω・｀)ﾈﾑｲ

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【無事購入】

秋葉原に到着し
ヨドバシカメラに向かうと
相変わらず隣接する店員同士が
怒鳴り合いしてて気がめいった。

そんなの無視して店に入り
もしここで無かったら
銀座まで行かないとならず
どうしても販売しててほしい。

そして店員に聞いてみると
「そういえばまだ余ってたのが
あった気がする」と言い
倉庫から出してきてくれた。

どうやらこの店でも
売れないから販売をやめる様で
もし今日この時間来なかったら
手に入らず危ない所だった。
(∩´∀`)∩ﾜｰｲ

何とか手に入れられた俺は
やっと帰れると心底ホッとして
フィルムを無事に購入し
家に向かって走り出す。

原チャリで走ってる最中
もう疲れきってしまってて
頭の中がボーとしてしまい
完全に惰性で走ってた。

家に到着し母親に渡そうとしたら
椅子に座ったまま寝てしまってて
「俺が疲れた体で買ってきたのに」
そう思うと体の力が抜けてしまった
(*´Д｀*)ｱｱ~