早くも最終巻。
原作読んでないのでどの程度忠実なのか判らないが、山口譲司御大の絵柄はせがわまさき氏同様、山風の奇想かつ妖艶な作風にマッチしているように思う。
傾城屋での性技合戦はまさしく山風の真骨頂だが、最強の犬士・親兵衛と服部半蔵の死闘もまた『魔界転生』の作者の系譜であり、骨をけずり皮をそぎ血管をつむぐ角太郎渾身の忍法〈肉彫りの術〉にて人相を別人に変えた信乃と角太郎、及び最後の犬士・荘介による最終決戦は壮絶の一言。
ラストの風景は第一話冒頭にリンクし、馬琴と山風の夢のコラボは美しい余韻を残して幕を閉じる。