最終巻。
攫われるアルミン。
復活したベルトルトらが行く手を阻む。
ラガコ村の悲劇再び。
巨人化する人々。
圧倒的な絶望感の中、始祖ユミルが見ていたのは……。
もっと陰惨で救いのないラストになるかと思っていたが、意外と綺麗にまとまったのでは。
小さな墓標の埋められた在りし日の樹木は、文明が栄え、衰え、滅ぶのを見守り続ける。
やがて根元に空洞のある巨大樹へと成長して……。
繰り返す歴史を予感させつつ、物語は閉幕する。
とにもかくにも兵長の涙であらゆる些事は雲散霧消。
あれは汗だという兵長の弁解が聞こえてきそう……。