いきなり天保年間の刃傷沙汰が始まり、タイトルとどう結びつくのか興味津々。
早くも十蘭マジックにかかってしまっている自分がいる。
困窮故の竹光による喜劇めいたやり取りののち、一連の責任を取って自裁せんとする男。
二人の友人と交わす貧窮問答。
そこから三人の父が生前関わっていた秘密に男が触れ、事の次第を記した上書を眼にし、それが自決の真の理由であると判った辺りから、急速に話が求心力を帯びてくる。
筋書きが全く読めない。
一体どんな思索を重ねれば、こんな物語が書けるのか。