短編。
「ゆきま」と読むらしい。
知己の二人の不倫と思しき現場を目撃してしまった主人公。
年長の友人と相見えたのち、彼の妻即ち現場にいた女性の許へひょんなことから赴くことになるのだが……。
取り立ててどうこう言うほどの内容ではないが、情景描写は毎度ながら素晴らしいし、「えっここで終わり??」とばかりにスパッと切り裂いたようなラストは、逆説的に深い余韻をもたらしてくれる。