8月29日に、あるツイートが(ちょっと)話題となった。
それは、日本では仮想通貨のEOSの取扱いが認められないかもしれないという内容だ。
そのツイートは、Xhetaの山本仁実代表取締役兼COOのツイートだ。
けれど、そのツイートは「コンプライアンス的に不適切な可能性のある発言を削除しました。ごめんなさい」ということで、今は削除されてしまっている(ごめんなさいって言ってるところがカワイイね!)。とりあえずスクショを張っておこうか。
ツイートを読んでもらえばわかる通り、日本の仮想通貨取引所ではEOSを取り扱うことはできないとのことだ。
この発言の信ぴょう性は高い。その理由を説明していこう。
まずXtheta(シータと読む)は、金融庁から仮想通貨交換業のライセンスを取得している数少ない会社の1つだ(仮想通貨交換業者登録番号 近畿財務局長 第00003号)。
ただ同社は、仮想通貨取引所(もしくは販売所)を運営しているわけではなく、行うサービスは仮想通貨取引の「取次業」。つまり、仮想通貨取引所が使えないという人の代わりに、仮想通貨の取引をやってあげるという会社だ(ALISを読む人にはそんなサービスが必要な人はいなさそうだが。。。)
とはいえ、昨年来からの仮想通貨相場の低迷もあって、ホームページを見ると、5月時点の「サービス延期のお知らせ」がそのまま掲載されている状況だ。
同社のCOOが仮想通貨取引所立ち上げのために準備して、「EOSはダメ!」という説明を金融庁から聞いたわけではないだろう。
だが、Xhetaは金融庁からのライセンスを受けた正式な「仮想通貨交換業者」である。
ということは、仮想通貨交換業者の認定自主規制団体である「日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」の会員企業だ。ここがポイントだ。
日本国内の仮想通貨取引所で取り扱う仮想通貨については、金融庁が事前に審査する仕組みとなっている(いわゆるホワイトリスクに載るかどうかという話だ。金融庁ガイドラインのⅠ-1-2を参照)。
さらに、2018年11月に自主規制団体JVCEAが出来たことで、金融庁にお伺いを立てる前に、自主規制団体で新規の仮想通貨を審査することになっている。
この資料は自主規制団体が認定される前のものだが、おそらく現在もこの通りになっているだろう。細かいところは、自主規制団体の「仮想通貨の取扱いに関する規則」を見て欲しい。
つまり現在は、自主規制団体の内部で仮想通貨の適否を審査した上で、オッケーが出たものはさらに金融庁に審査してもらう体制になっている。
ということで、おそらくXhetaの山本女史は、自主規制団体内での審査の議論を直接もしくは間接的に聞いたのではないかと思う。
なんでかというと、山本女史のツイートに書いてある「法令又は公序良俗に違反する方法で利用されている可能性が高いと判断されたとのこと」という文言。これとまったく同じ文言が、自主規制団体の規則にも書いてある。
前述の「仮想通貨の取扱い規則」にはこういうことが書いてある。
第4条
会員は、取り扱おうとする仮想通貨の特性に鑑み、次の各号のいずれかに該当 すると認められる場合には、その適否を慎重に判断しなければならない。
(1) 法令又は公序良俗に違反する方法で利用されている又は利用されるおそ れが高い仮想通貨
はい、完全に一致。
1つ気になるのは山本女史はツイートの中で「とのこと」と伝文調で書いてある点。山本女史が直接、審査の議論に参加したというよりも、事後的に文書や報告書でこの件を知った可能性が高そうだ。
EOSの分散型アプリ(Dapps)のほとんどが賭博関連だという話についても、少し触れておこう。
ツイッターでNao Hanamuraさん(@naomasabit)が資料を示してくれている。
Hanamuraさんは、Dapp.comのレポートを提示しているが、確かにQ1のデータでは、「ギャンブル(賭博)」のトランザクションは74%となっている。
Q2では若干下がるが、それでも67%と高い。
Dappカテゴリーでのドルベースでの取引量では74%となっている。
さらにタチが悪そうなのは、このトランザクションがボットの可能性があるということだろう。
Hiroshi Shimoさん(@hiroshi_shimo)がツイッターでソースを示している。
日本語での記事もあるので、そちらの方がわかりやすいだろう。
2019年第1四半期にEOSブロックチェーンを活用したギャンブル系dAppsのブロックチェーンボットが51%を占めており、75%がボットによるトランザクションであることが判明した。
調査対象になったEOSギャンブル系dAppsゲームは、2019年第1四半期のTOP10のdAppsゲームが対象となっている。
そしてこの51%のブロックチェーンボットおよび、75%のボットによるトランザクションの毎日の取引量を金額に換算すると「600万ドル相当の取引量」がボットによるものであることが判明した
もともと、この話題は、ツイッターで@leo_hio さんがツイートして知ったものだ。
ツイッター界隈では@leo_hio さんのツイートをきっかけに、いろいろと話題になったので、目に付いた反応を紹介。
ビットコイナーに人気の大石哲之氏。
ブロックチェーンゲームや暗号資産古物商で頑張ってる岡部さん。
高知にいる人
大石さんが言うように、EOSがダメというなら、あとは他にどんなアルトコインが扱えるんだろうねえ~…。
というわけで、日本でEOSはダメという話でダラダラと書きました。ここまで読んでくれた人ありがとうございます。