「今は、何も考えないで」
「空間が不安定になるから・・しっかり意識を保ちなさい!」
パッシッ
思い切りほっぺを叩かれた僕は、その痛みで今起こっている現実に否応なくフォーカスさせられた。まわりの景色が、ぐるぐる回ってるような・・
「な、何なんだ・・ここは・・空中に浮かんでるのか・・」
コカインの幻覚なのか?
「ああ、あああ!」
下を見ると、そこには、上向きに倒れている自分の姿があった。
幽体離脱?
し、死んだのか?
ああ、嫌だ。
初音?
音羽かあさん、
もう、逢えないの。
「嫌だ、、嫌だあああああああー」