「セガなんていらないいらない!」
自虐CMがテレビで流れた数年後、セガは本当にゲーム機業界からいなくなりました。
今回はそんなセガの最後のゲーム機「ドリームキャスト」についての話です。
このドリームキャストが発売される前の1994年12月3日に、ソニーからプレイステーションが発売されました。これにより以前の「任天堂vsセガvsNEC」という構図にソニーが乱入するという事態になりました。
またドリームキャストが発売される前の1998年にはNECがゲーム機業界から撤退。
1996年に任天堂から「NINTENDO64」が発売されるなど、セガにとっては危機的状況でした。
ドリームキャスト発売前には、子供たちが「セガなんてダッセーよなー」「プレステの方が面白いよな」という会話をしていたり、湯川専務がボコボコに殴られたりする自虐CMが流れていました。
当時のCM↓
ちなみにこのCMのプロデューサーはあの有名な秋元康さんだったみたいです。
秋元さん面白いCM作るなぁ...
そんな楽しいCMを流していたセガですが、ドリームキャストの性能は素晴らしいものでした。ソフトウェア面はマイクロソフトと共同開発した「Windows CE Toolkit 2.0 for Deramcast」も選択可能。
当時の記事↓
そして、ハードウェア面では日立製作所の当時最新鋭のCPU「SH-4」と、VideoLogic社と日本電気の共同開発によるグラフィック描画エンジン「PowerVR2」を搭載し、3DCGに特化した仕様。
また当時最先端だった「テレビ電話」や「インターネット」が使えました。
撤退発表当時のニュースをみれば、このドリームキャストの敗因が痛いほどわかります。
当時のニュース↓
マイクロソフトと提携したり、日立・NECの装置を搭載したりと、性能面では他のハードには勝っていたものの、ゲームとして大切な「面白いゲームソフト」が欠けていたという訳です。(もちろん「ソニック」や「シーマン」など面白いゲームはあったけどプレステやN64に比べると少なかったということです。)
またテレビ電話などは、最先端すぎてハードが耐え切れないケースがあったとか。
あとCMに出ていた湯川専務も専務からソフト販売の常務に降格してしまっていたみたいです。これは悲しい...
そして2001年1月、家庭用ゲーム機の名門「SEGA」がゲーム機業界からの撤退を発表。技術はあっても売れないと意味がないというのは現在の日本の産業にも通じるものがありますね。
ちなみにアメリカの方ではこのドリームキャストは大人気だったらしく、2009年でもアンオフィシャルですが、「Rush Rush Rally Racing」というゲームがリリースされています。
あの湯川専務は今何をしてらっしゃるのか...
調べてみると、
CSK取締役を経て日本カードセンター(後のクオカード)などCSKグループの他会社に移籍し、クオカードとビジネスエクステンションでは社長に就く。2004年クオカードの会長に就任。また、ビジネスエクステンションの会長も兼任している。一時はベリサーブの取締役も兼任していた。
アーケードゲーム『セガ四人打ち麻雀MJ』『セガネットワーク対戦麻雀MJ2』『セガネットワーク対戦麻雀MJ3』にCPUプレイヤー「湯川元専務」として登場(写真のみ)、ドリームキャストCMを思い出させるチャットメッセージを対局中に送信することがある。
2009年11月30日、株式会社ニュウジアとマネジメント契約を結び、PR大使として中国語を普及させるため、格安中国語会話レッスンiChina.jpにて活動を開始。2010年11月マネジメント契約終了。2018年時点の報道では消息不明。
消息不明...