
皆さん、こんにちは。Rocuyonです。
今回の懐・古・趣・味は「Google+」についてです。

2011年、検索巨人Googleが満を持して放ったSNS「Google+」。FacebookやTwitterが覇権を争う中、SNS市場に新たな風を吹き込むことを期待されて登場しました。しかし、2019年に約8年の歴史に幕を閉じることとなります。今回は、その先進的な特徴と、今なお形を変えて生き続ける「Google+の遺伝子」について振り返ります。
Google+の最大の特徴は、現実の人間関係を反映させた「サークル」機能でした。全ての投稿を全員に見せるのではなく、「家族」「友人」「趣味の仲間」といったグループごとに公開範囲を細かく選べる設計は、プライバシー意識の先駆けといえるものでした。
また、ビデオチャット機能「ハングアウト」は、最大10人と同時に顔を見ながら話せる画期的なツールでした。当時、これほど手軽かつ高品質なグループビデオ通話を実現していたサービスは珍しく、現在のオンライン会議文化の礎を築いたといっても過言ではありません。
独自の強みを持っていたGoogle+ですが、Facebookの圧倒的なシェアを崩すのは容易ではありませんでした。Googleは普及を加速させるため、YouTubeやGmailなどの既存サービスとGoogle+を強力に紐付けましたが、これが逆に「複雑で使いにくい」というユーザーの反発を招く結果となってしまいました。
さらに、2018年に発覚したAPIの不具合による個人情報流出の懸念が決定打となり、サービスは終了へと向かいます。どれほどインフラや機能が優れていても、「ユーザーの居心地の良さ」というコミュニティの根源的なニーズを満たす難しさを、Google+は教えてくれました。
サービスとしては幕を閉じたGoogle+ですが、それは決して無駄な挑戦ではありませんでした。実は、私たちが今日当たり前のように使っているサービスの多くに、Google+で磨かれた技術が継承されています。
Google フォトの誕生: Google+の機能で最も評価が高かった「写真の自動バックアップ」や「高度な編集機能」は、そのまま独立し、世界標準のGoogle フォトへと進化を遂げました。
ビデオ会議の標準へ: 「ハングアウト」の技術は、ビジネスシーンに欠かせないGoogle Meetや個人向けのGoogle Duo(現Google Meet)へと引き継がれ、コロナ禍以降の世界を支えるインフラとなりました。
YouTubeのライブ配信: Google+上で提供されていた「ハングアウト・オンエア」は、現在のYouTube Liveの原型となり、現在のクリエイターエコノミーを支えています。
Google+の終焉は、SNS運営の難しさを示すと同時に、一つのサービスが終わってもその技術や思想は形を変えて未来へ繋がっていくことを証明しました。
Google+が目指した「興味関心でつながり、大切な人とシームレスに共有する」という世界観は、今や形を変えて私たちの生活に溶け込んでいます。短い歴史の中でGoogle+が残した教訓と技術は、今もデジタル世界のどこかで輝き続けているのです。










