この春から、日本中の小学校でアップデートが始まります。これまでのよかったところはもっとブラッシュアップ。新しい取り組みもどんどん始まります。1月18日。東京の成城学園初等学校で開催された大きな教育イベント。192Cafe公開イベント#3「教育改革のソノサキへ」。日本中の私立小学校の先生や教育に関連する企業が集まり、未来の学びについて考えました。ぼくは、裏方。発表するみなさんを支えました。今日は、そんな舞台裏をちょっとだけお伝えします。
こんな人におすすめ
日本の未来教育に興味がある人。
現在、教育関係に携わっている人。
教育関連のお仕事に興味のある方。
ワークショップをつくる人
この記事の結論
掛け合わせることで、私たちは強くなる。
大切にしたいことをもっと大切に。大切できるものを、もっと増やす。
これは、カフェの名前ではありません。
カフェのように、フラットに語り合える場。
土曜日。
東京は雪模様だったにもかかわらず、たくさんの方が成城学園初等学校に集まりました。
その数、
なんと170名以上。
過去最高の人数となりました。
一人ひとりに感謝を申し上げます。
ありがとうございます。
この192Cafeは最初ほんの数名の有志の先生たちで集まってできた会でした。
それが、今や全国からたくさんの先生たちが集まる、
一大コミュニティにまで成長しました。
192Cafeの誕生は、一つの疑問から始まったように思います。
私立小学校では、毎夏、全国研修会が開催されます。
2泊3日宿泊研修です。
1年に1度ではありますが、全国からたくさんの先生たちが集まって、情報交換をしたり、研鑽に励んだりする場です。
本当に豪華に。
そして、一人ひとりの先生を大切に催されている研修会です。
3日間を通して、主に教科ごとに活動をしています。
国語は国語。算数は算数。図工は図工。といったように、教科の中で関わりを持ちます。
ですから、各教科の専門性は非常に高いのです。
新学習指導要領がこの春から始まります。
「150年ぶりの地殻変動」と言われるくらい、大きな取り組みです。
ここでは、教科の専門性も大切にしながら、時には教科の枠をも越えて。教科書の内容も越えて。学校を越えて。
より大きな枠組みを持って、学びをデザインすることが求められています。
私たち私学は、学校ごとに、本当にオリジナリティのある学びを展開してきました。
学校によっては、独自の教科をつくり、
従来の教科の枠を越えた学びがすでに多くつくられてきました。
しかし、隣の私立小学校で、どんな教育活動が行われているのか、お互いにほとんど知らないのです。
そう、これまでは、教科の中で交流をすることはあれども、
教科を越えて、学校を越えてコミュニケーションを交わすことがほとんどなかったのです。
そこで、192Cafeが誕生しました。
ICTはどの学校でも、どの教科でも取り入れられてきました。
ICTを切り口にして、日本全国の私立小学校をつなげたい。
そんな思いが詰まっています。
192は、日本私立小学校連合会に加盟している私立小学校の数です。
(今年度、新たにできた学校が加わりました。日本私立小学校に加盟していない学校もあるので、この数は正確には、もう少し多いです。)
公立小学校は、現在、約2万校が存在します。
そう、私立小学校は、数で言えば、非常に小さな世界なのです。
フラットにCafeにいるような感覚で関わりあうことで、オープンイノベーションが生まれる。
それが、日本の教育の未来をつくっていくことにつながるだろうと考えています。
この考えに共感をしてくださったのは、
私立小学校の先生だけではありません。
これまでに、公立の先生やたくさんの企業の方。
大学の教授、教育委員会、文部科学省、経済産業省、学生など、さまざまな方にお越しいただきました。
今回のイベントの魅力は、何と言っても、たくさんの方が参加者の交流の場づくり普段なかなか聞くことのできない話をたくさん聞くことができたことにあったと思います。
登壇者は総勢30名。
私立小学校の先生や中高の先生、そして企業の方などが発表や場作りを行いました。
私はライトニングトークの進行役と、ワークショップのグランドデザインを担当させていただきました。
まず考えたのは、ワークショップのゴール。
ゴールは
企業のプロデュースした製品をみんなで体験することで参加者のみなさんが新たな教育スタイルを手に入れること
何か新しい知識を身につけるとか、そういうことではありません。
正解は一つとは限らない。
唯一無二の絶対解なんてありません。
目指すのは、納得解や最適解。
たくさんある考えから選んだり、合体させたり。
そうすることで、生まれるここにしかない答え。
たくさんの人が集まる場。
ここで得られるメリットは、自分の世界を広げること。
今まで、自分が大切にしてきたもの。
もっと大切にしたいものが増えるかもしれません。
新しい何かに気がつくかもしれません。
今回、ワークショップは5つの私立小学校と5つの企業がタイアップしてつくりあげました。ワークショップのテーマは、それぞれのタッグで決めました。
授業支援アプリでシェアが広い!ロイロノートスクール。
テーマは、
ロイロ×創造性
手書きやノートテイキングの自由性に富んだ授業支援アプリMetamoji ClassRoom。
テーマは
メタモジ×対話
これまでにない、全く新しいプログラミングアプリSpringin'
テーマは
Springin'×プレゼン
e-ラーニングの先駆けQubena
テーマは
Qubena×つながり
Web上で完結。子どもたちの協働性を高めるschoolTakt
テーマは
スクールタクト×深い学びと関わり
これまでに、思いつかなかったような教育スタイルを得るには、
既存のプロダクトに新しい何かを掛け合わせる必要があります。
協働性を高めるアプリに、創造性を掛け合わせる。
手書きなどのノートテイキングに特化したアプリに、対話。
プログラミングアプリに、プレゼン。
e-ラーニングの個別学習アプリに、つながり。
わかりやすくみんなで学べる授業支援アプリに深い学びと関わり。
一見関係のなさそうなものを掛け合わせる。
そのプロダクトの持っている性能をさらに引き出すようなものを掛け合わせる。
私たちは、まだまだ進化をしていくことができます。
今、大切にしている価値観はさらに磨きをかけることができます。
今、大切にしている価値観以外にも、大切なものを増やすこともできます。
2020はまだ始まったばかり。
2020は、オリンピック選手ばりに、
みんなで挑戦をし続けていきたいです。
みなさまにとって、有意義な時間となっていれば幸いです。
今度のイベントでまたお会いできることを心待ちにしています。
お越しくださったみなさま。
雪の中、本当にありがとうございました。
自分の大切にしているものに磨きをかけるために、
自分の大切にしているものをもっと増やすために、
自分に掛け合わせてみたいものはなんですか?
今日も、貴重な時間を使って、記事を読んでくださってありがとうございました。
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