大正区は大阪の海側の区である。区の名前の由来は、ドーム近くにある大正橋。大正時代初めにできた橋で立派な造りであったのと、便利になったので誇りだったのだろう。
だから大正区と大正時代はつながりがあるのですが、ここから西は、土地も低く、台風などで高潮の被害があるとしばらく水に浸かったりしたために、土地が安く、当時差別されていた沖縄や韓国の人が多く住んでいました。
当時に沖縄はすごい飢饉で紡績工場があり、大阪に行けば仕事があると言ってけっこう古郷から大阪へ来たそうです。
そんな大正区ですが今日は沖縄ネタでないお店を紹介いたします。大正駅周辺で老舗居酒屋と言えば、ここの名が必ず出てくるという「クラスノ」です。
クラスノって何か?と思えば今度はロシアの「クラスノヤルスク」という都市の名前がでてきます。
なんでそのロシアの都市の名前が店名なのかというと先代が終戦後、ソ連に抑留された連れていかれたのが「クラスノヤルスク」なのだそうです。
この店のマッチには
『クラスノヤルスク ソ連の中央にある街です 抑留中の苦労をしのび いかなる難関にもたえ 今をくいなく 我が身をやしない 世の為人の為』
と書かれています。
お店はカウンターとテーブル席でいい感じの雰囲気です。
この店の名物は「くわ焼き」とは串焼きのこと。2本単位ですが、3人で食べに行くと3本にしとこかと言われます。「くわ焼き」の他に、皿からはみ出そうな「出し巻」だそうです。先代から2代目にバトンタッチした時に一時メニューから消えていたそうな。
お店の営業は土・日・祝以外の17~22時です。
私の祖父も終戦後シベリアに抑留されしばらくして日本に帰ってきましたが、クラスノの大将はその思いをバネにするために店名にその土地の名を選んだのですね。
店名:クラスノ
住所:〒551-0002 大阪府大阪市大正区三軒家東1丁目3−11
こちらの記事は「Maste of Life」から許可を得てALISに転載しています。