クリプト

ブロックチェーン×スポーツ、5つの利用ケース

arikastudio's icon'
  • arikastudio
  • 2018/09/08 01:18

ブロックチェーンは、既にスポーツ分野においてもさまざまなシーンで活用されている。

<KPMG/あずさ監査法人・宮本氏>

宮本氏はKPMG/あずさ監査法人のスポーツビジネス専門部署に在籍。スタジアムアリーナの事業計画の策定支援やアドバイザリー、スポーツチームやリーグのガバナンス整備のサポート業務などを行っている。


利用ケースの1つめは「新たな決済手段」

米プロバスケットボールNBAのチームである、ダラス・マーベリックスの例を挙げた。

宮本氏 

「ダラス・マーベリックスは2018~19年シーズンから、リムポというフィットネスアプリの会社と提携します。リムポが提供するアプリは、ダウンロードして運動すると『LYMトークン』が発行され、運動すればするほどトークンを獲得できます。LYMトークンを活用し、マーベリックスの観戦チケットや関連グッズを購入できるサービスが、これから始まろうとしています」

https://ango.tokyo/altcoin/lympo/

GMOインターネットの子会社であるGMOコインの例もある。同社はサッカーJ3のFC琉球とパートナーシップを結んでいる。

「協賛金スポンサーのフィーをビットコインでFC琉球に対して支払うという事例です。FC琉球がJ2に昇格した際には10ビットコイン(BTC)、約850万円が支払われるとも言われています」

https://jp.cointelegraph.com/news/gmo-coin-will-sponcer-japanese-pro-succer-team-by-paying-bitcoin



2つめは「新たな電子チケットの仕組み」

ブロックチェーンを活用し、チケットの転売抑止を実現するという事例だ。現在、GMOインターネットがベトナムのサッカー協会と協力し、実用化に向けて開発が進められている。

宮本氏

「まず、ブロックチェーンの仕組みの中に興行主の情報を登録します。次いで販売代理店やプレイガイドも情報を登録。そしてチケットを購入したいユーザーが販売代理店にチケットを注文すると、このユーザーに割り当てる情報がブロックチェーン上に記載されます。最後にユーザー側には購入確定チケットが届きますが、入場をQRコードで行うことで、転売抑止につながります」



3つめは「新たな資金調達手段」

選手をトークン化する「TokenStars」というブロックチェーンのプラットフォームを利用し、資金調達を行うというもの。モスクワを拠点としたプラットフォームで、未来のスター選手育成を目的としている。マイナースポーツやスポーツを超えたエンタメの領域まで、幅広い才能をサポートするという。

https://tokenstars.com/jp/ace

宮本氏

「マイナースポーツであればあるほど、選手の活動資金を獲得するのは難しい。それをTokenStarsが代わりに行うというものです。ユーザーがキャッシュをTokenStarsに出資することで、TokenStarsのコイン、トークンが発行されます。TokenStarsはクラウドファンディングのような形でファンから集めた資金を、エージェント手数料を差し引いて選手に支払います。これが基本的な仕組みです」

「選手がスター選手へと成長しスポンサー企業と広告契約を結んだ際に、マネージメント手数料を差し引いたスポンサー収入を、TokenStarsがキャッシュとして選手に支払います。ファンは最初にトークンを買っているので、トークンを使って選手にコーチングなどをしてもらえるといったような、エコシステムの事例となります」


4つめは「新たなリーグ運営のスタイル」

ファンがチームの監督などとなって、モバイルアプリでプレーの指示を出して実際に選手がプレーするインドアのアメフト「Fan-Controlled Football League(ファン・コントロールド・フットボールリーグ、以下FCFL)」の事例を挙げる。改ざんが難しいブロックチェーンだからこそできる仕組みだという。

https://cryptocoinportal.jp/icotopics/fan-controlled-football/

宮本氏

「FCFLのリーグ側がトークンを発行し、それをファンや支援者が購入。購入した仮想通貨額に応じて、意思決定権が付与されます。選手のプレー方針の投票や交代をどうするかなど、リアルなゲーム運営に携わることができます。また、チーム名やロゴ、マスコットをどうするかなど、マーケティング方針などにも関わることも可能です。FCFLはトークンセールによって低コストでの資金調達ができるだけでなく、ファンとリーグの一体感の向上にもつながります」


5つめは「新たなファンエンゲージメント」

選手がトークンを発行するという事例。

宮本氏

「コロンビアの有名サッカー選手、ハメス・ロドリゲス選手が2018年5月に自身のトークン『JR10トークン』を発行しました。トークンには同選手が開催するクローズドなファンミーティングの参加券といった、特別な権利が付与されるなどの利用法が考えられます。今までにない、ファンとの接点を設ける新たな取り組みです」

https://bitdays.jp/news/6859/

Content image


元記事

https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/feature/15/110200006/082300137/?P=2&ST=SIO-bus


公開日:2018/09/08
獲得ALIS:14.30
arikastudio's icon'
  • arikastudio
  • @arikastudio
大阪で都市政策コンサル機関の研究員をしています。地方活性化事業に携わることが多いため、[地域通貨×ブロックチェーン]の可能性などに興味があります。他、CB事業として[ベロタクシー大阪事業]

投稿者の人気記事
コメントする
コメントする
こちらもおすすめ!
Eye catch
クリプト

コインチェックに上場が決まったEnjin Coin(エンジンコイン)コインを解説

Like token Tip token
21.49 ALIS
Eye catch
クリプト

バイナンスの信用取引(マージン取引)を徹底解説~アカウントの開設方法から証拠金計算例まで~

Like token Tip token
3.50 ALIS
Eye catch
クリプト

NFT解体新書・デジタルデータをNFTで販売するときのすべて【実証実験・共有レポート】

Like token Tip token
120.79 ALIS
Eye catch
クリプト

【初心者向け】JPYCを購入して使ってみました!

Like token Tip token
30.03 ALIS
Eye catch
クリプト

ジョークコインとして出発したDogecoin(ドージコイン)の誕生から現在まで。注目される非証券性🐶

Like token Tip token
38.31 ALIS
Eye catch
クリプト

スーパーコンピュータ「京」でマイニングしたら

Like token Tip token
1.06k ALIS
Eye catch
クリプト

【DeFi】複利でトークンを運用してくれるサイト

Like token Tip token
54.01 ALIS
Eye catch
クリプト

【初心者向け】$MCHCの基本情報と獲得方法

Like token Tip token
31.32 ALIS
Eye catch
クリプト

【第8回】あの仮想通貨はいま「テレグラム-TON/Gram」

Like token Tip token
69.90 ALIS
Eye catch
クリプト

17万円のPCでTwitterやってるのはもったいないのでETHマイニングを始めた話

Like token Tip token
46.60 ALIS
Eye catch
クリプト

UNISWAPでALISをETHに交換してみた

Like token Tip token
39.40 ALIS
Eye catch
クリプト

Bitcoin史 〜0.00076ドルから6万ドルへの歩み〜

Like token Tip token
947.13 ALIS