


私たち現代人にとって、SNSはごく当たり前の時代になりました。しかし、その使い方を誤ってしまうと、犯罪であったり、炎上し自分がとんでもない目に遭うこともあれば、他人に多大な迷惑をかける危険なツールでもあります。
企業にとっても、従業員は職務時間内での様々なルールを守るのではなく、24時間、その会社に勤めている間、また離職しても、守らなければならないコンプライアンスがある。

企業において、機密情報、個人情報の漏洩や社内規定に反してはならない。会社が責任を持って、情報を管理しなければ、やりたい放題になってしまう。
とあるベンチャー企業での、SNSによるトラブルがあった。
友人は、大手企業を退職後、スタートアップであるベンチャー企業へ、CFO(最高財務責任者)として入社をした。これから資金調達をしたりする、まさにスタートアップの最初に携わるところから挑んだ。
上手く資金調達もでき、ビジネスも上手く行き、ついに政府にも認められるようになった。トントン拍子というくらい順調だった。政府に高く評価され、政府から資金や技術者を派遣してもらったり、技術提供まで受けれる立場になった。
ここまできたら、もう波に乗って、上場でもできるんじゃないかというくらい好調だったと言う。
しかし、1日で積み上げてきた努力と功績を消し去る出来事が起きてしまった。
それは、この会社で1番優秀で、軸となるエンジニアが、急にyoutuberになりたいと言い出した。そして、会社は、働きながら、youtuberやっていていいよ。と許可をした。それが、まさかあんなことになるなんて、誰も想像出来なかったのだろう。
そのエンジニアは、youtubeに、自社で開発しているARグラスを使用して、日常でどんなことができるか?という内容をyoutubeで投稿するといったものだった。

ARグラスは単純なヘッドマウント型のHUDよりさらに進んだもので、一番の機能は“現実を増強する”ディスプレイであることです。ARは、デジタル情報がまるで現実のように提示されることを示しています。
エンジニアは、ARグラスを使ってこんなことできる、またはできるかもシリーズを投稿した中で、
【ARグラスをつけて、原宿を歩いたらJKや若い女の子のセックスした経験人数が分かる】
といったかなり下品な投稿をした。内容的に、不快感を感じる人も多かったらしく、軽く投稿が炎上したそうです。
炎上だけで、ことなき終えれば良かったものの、不運にも、その投稿が技術提供や支援してくださっている政府企業に見られてしまった。
政府の重役に、社長、CFOが呼び出され、かなり注意を受けた。これからその技術を世の中に有効的に利用できるように、政府からも手厚い支援を受けていたにも関わらず、イメージの悪化、秩序に欠ける、卑猥かつ低レベルな使い方をするなど、いったい何を考えているんだ!と、当然ブチ切れされるワケです。
問題のエンジニア兼youtuberを呼び、直ちに投稿を削除するよう言った。
しかし、数日後、また政府に呼び出された。
エンジニアは、投稿を削除しておらず、ただ閲覧制限をかけただけだった。そのことを全く知らなかった経営者とCFOは、政府から2度の呼び出しと、完全に信用を失い、それを機に、政府からの支援、技術提供を全て失った。
閲覧制限など、簡単に突破できるだろうし、調べられるから意味がない。公開範囲の制限など、実質意味のないことだから、投稿するか、削除するか、自己責任を覚悟にSNSをやってほしい。

エンジニアは、自分の投稿がなぜダメだったのか、自分は別に悪い事をしていないと結局、反省することはなく、自分のやりたいことができないなら、会社を辞める!と言って退職した。
このベンチャー企業にとって、軸となるエンジニアを失った。このARグラスの開発が全然進まなくなってしまったという。

ベンチャー企業は、投資家から出資してもらったり、政府や企業から資金調達をして、売上まだ全然なくても事業を継続しながら開発費用に延命してもらっている状態。
だから、売上が立たず、従業員に給料ばかり支払っている状態では、経営難になってしまうので、いたしかたなく従業員を解雇するのがスタートアップ企業では普通のことです。
そんな中、政府から見放され、エンジニアを失った社長は、社内組織をマネジメントしたり、チームを束ねていたCFOを解雇した。この会社になくてはないならい人物だったにも関わらず、そこを切ってしまった。束ねていた結束バンドを壊すのと同じで、チームはただ崩壊に向かうだけ。
CFOは、スタートアップ企業を一緒にやろう!って、本当に信頼していた社長と、誓いあった仲に関わらず、こんなにもあっさり解雇されるなんて、何のために大手企業を辞めたのか、どこか虚しさや裏切りを感じるかもしれません。
結果的に、CFOの解雇と相次いで、7人いた会社は、2人なってしまった。技術者もいない、開発もできない会社が倒産の危機に陥ってしまった。
小さな中小企業やベンチャー企業であっても、社内コンプライアンスは、厳しく指導したり規約を作るべきです。社員、一個人の失態で、会社ごと潰れるリスクは高いからです。
社外に出ても、一人一人が、その会社の一人だと認識をしなければ、アフター5は自由!など誤った認識でいたら、企業イメージの低下、取引先に多大な迷惑を被る危険性があります。
あなたが、会社員である以上、その会社の人間なのです。個人の失態とはならないので、注意しましょう。ましてや、自社コンテンツを利用した悪ふざけは、本当に笑えません。場合によっては、不利益をもたらしたとして会社から損害賠償を受ける可能性もあるので、注意しましょう。











