今回は、去年大ヒットして、今年もまだ遊んでいるユーザーが多いと思われる原神に関する、圧倒的不満点を述べる。これに関しては個人的な意見なので、ある程度無視してもらっても構わないが、最近のゲーム事情を考えると、やめるべきだと断言しても構わないくらい原神は迷走している気がしたからだ。問題点は3つあるが、その前にmihoyoの現在の状況に関して、知りうる範囲で考えたい。
現在においては原神ではなく、クラウド版の原神やスターレイルなどが配布されようとしているが、ここではそれらに関してはそこまで触れないことにする。のちに述べるが、現在ではwebを取り巻く環境が非常にダイナミックに変わってきている。Googleなどの巨大企業からデータの一極集中を避けていくべく、様々なプロジェクトが立ち上がっており、おそらくこれはゲーム業界はかなりの影響を受けるだろうとされている。
なぜかといえば、暗号資産やブロックチェーンが興隆し、どう考えても後には戻れない状況になりつつあるからだ。世界を代表するような有名企業や投資家、実業家がその可能性に目を光らせ、何十億ドルというレベルの資金が動き始めている中、世の中の流れは徐々にゲームが「遊ぶ対象」から「稼ぐ対象」になりつつある。その代表的な例は「NFT」や「DAO」、そして「GameFi」に見られるように、一か月おきに何らかの変革が起きている。
しかしこれは、今に始まったことではない。確かに上記に挙げた言葉たちは今でこそ目立ってはいるが、そもそも2013年時点でもその構想はあった。そう考えると、一概にMihoyoの問題ではないところもあるが、今回はそれ以外の点も含めて考えていく。
一つ目は、ギミックの多さだろう。もしくは、パズルもである。このゲームは異常なほどにギミックが多い。これは問題である。どのくらい多いのかはプレイすればわかるが、ひとつのギミックをクリアするのに、またギミックが出てきて、それをクリアしても、一つ目のクリアするべきギミックはクリアできず、さらなるパズルやギミックに誘われる。
こんなことを数回やってようやく一つのギミックが終わるが、ミッションはこれが3つくらいある。例えば、鶴観というエリアでは霧を払うミッションがあるが、あれはいちいち目に見えないくらいの青い月を集めるのだが、これが面倒くさい上に、非常にギミックまみれである。
めんどくさいのは当たり前だろう、無料なんだから。という意見もあるかもしれないが、最近のゲームで無料で遊べるものだとしてものちに述べる、以下の二つの理由を考慮すると、辞めたくなる。
しかも問題はこれだけではない。もちろんギミックも多いのはやる気をそいでいくが、それ以上にマルチで遊ぶ要素が少ないのである。これを言うと、原神はソロ専門ゲームであることが売りであるという点が魅力であり、マルチ特化するとソロでは楽しめなくなるというジレンマが想定される、という考えが浮かぶが、実際それを含めても少ない。
なぜなら、前述したとおり、ほとんどすべてがギミックとパズルだからだ。もはや、アドベンチャーからパズルへとジャンル変更してもいいくらいにパズルまみれである。この比率を少しだけでもアクション重視にするだけで面白くなるようにも思える。そのためには、やはりマルチしかないのではないかとも思える。
二つ目は、これである。このシステムはかねてから欧米圏でも不評であった。25万円分の資金を投じたが星が最高のキャラは取れないことがあったり、運営側が一部のユーザーに原石を配っていたりして、問題になった。そもそも、このご時世で、いまだにガチャシステムをやっているのは無料でも非常に「やばい」といえる。
もちろん、最近は改善されているとは聞くが、結局より良いゲームは日々作られつつあり、それに比較すると明らかに分が悪い。特に資金力のないライトユーザーや、物見遊山で遊ぶユーザーにとって、このゲームは何なのか理解する以前の段階で飽きるだろう。これは前作の「崩壊シリーズ」でも同じだった。そして、これは関係ないが、Mihoyo独自のゲームコミュニティ、「Hoyolab」には様々なゲームアートが投稿されているが、正直これは思いっきりMihoyoの息がかかっており、あまり自由な雰囲気がない。どう考えても「原神信者養成所」になっている。
とどめの一つはこれである。現在では、ほかの記事でも述べているように「play to earn」のモデルがベースとなりつつあり、原神は「pay to play」なゲームである。これは何のためのゲームなのかという意味で根本的なところが、遊ぶためなのか、稼ぐためなのかが違う。そして原神は以前前者であり、明らかに時代遅れである。
米国ではすでに現存するゲーム会社119社のうち約半数が「暗号資産などに対応する」と答えており、これに対して中国は「暗号資産の全面的な禁止」政策を打ち出した。なにも、米国が世界最先端を走るクリプト国家だとは思わないが、米国ですらこの状況で、中国はどうなるのか、プレイする側として、デベロッパーがどこなのかは非常に注視するべき時代になってしまった気がする。
とはいえ、崩壊スターレイルなどの最新作はそれに対応しているのかといえば、そういう雰囲気は感じることはできていない。もしかしたら、「Goodbye, Mihoyo」と言う日も近いのかもしれない。