どうもこんばんは。
新米心理カウンセラー・あぶです🐛
昨日の記事では、辛さを乗り越える上でポジティブな言葉を使うことの有用性をご紹介しました(【043】今こそポジティブな言葉を使おう!)。
今日の記事では、一転して、ポジティブ思考の「落とし穴」、ネガティブ思考の有用性をご紹介したいと思います。
人は誰でも自分を過大評価する傾向がある。これを「ポジティブ・イリュージョン」という。
心理学者ダニングたちは、調査によりポジティブ・イリュージョンの存在を証明している。
例えば、管理職の90%が自分の能力は他の管理職より優れているとみなしていた。また、大学教授の94%が自分は平均より優れた業績をあげているとみなしていることもわかっている。
私たちは、自分に都合よく現実を歪めて認知しているのである。
--『ネガティブ思考力』
みなさんも、平均(普通の人)より運転が上手とか、投資で利益を出している、と思ったりしませんか? それがまさに、ポジティブ・ イリュージョンです。
もちろん、ポジティブ・イリュージョンのおかげで自信をもって前向きに行動できるという面があります。
ただ、そのイリュージョンのせいで現実を直視できないという問題が出てきます。例えば、自分を過信しすぎて油断をする、 自己改善(行動を見直す、性格を改める、など)ができない、といったことが起こり得ます。
この他、ポジティブ思考になると、自分に都合のよい情報にばかり目を向け、リスクを無視した判断をしてしまう可能性が高くなるそうです。
一方、様々な心理学の研究により、ネガティブ思考には、次のようなメリットがあることがわかっています。
・正確な判断がなされやすい ・記憶を良くする
・モチベーションを高める ・説得力を高める
「ポジティブ思考を身につければ、全てがうまくいく」「ポジティブシンキングが成功を導く」。こうしたポジティブ思考を万能視するようなメッセージが世の中には溢れていますが、ネガティブ思考も同じぐらい重要だということです。
なので、心配性な方は、無理してポジティブ思考になろうとせず、ネガティブ思考を武器に行動してみてはいかがでしょうか。ではまたー。
【PROFILE】
あぶ(新米心理カウンセラー)
滋賀県生まれ。修士(公共政策)。2018年、心理カウンセラーの資格を取得。書籍を年間約200冊読み、ブクログでレビューを書いている。LINEスタンプも不定期に作成し、販売している。