
オプション市場でお金が落ちていることが稀にある。すぐ埋まる。
現物価格 < コールのプレミアム + 行使価格
となっているのが常だが、稀にプレミアムが安かったり、現物価格が高くなって
現物価格 > コールのプレミアム + 行使価格
となっているとき、差額だけ儲け。
コンボは同じ行使価格のコールを買ってプットを売る(ロングコンボ)またはコールを売ってプットを売る(ショートコンボ)戦略である。ロングコンボは株を行使価格で買うこと、ショートコンボは株を行使価格で売ることを意味する。
K+C-P < S
となるとき、株をショートしてコンボをロングすれば、S-(K+C-P)の差額だけ儲け。
K-C+P > S
となるとき、株をロングしてコンボをショートすれば、(K-C+P)-Sだけ儲け。
スプレッドはコールやプットの売買を組み合わせるので売買の合計額によってはノーコストでスプレッドを持てることがある。
例えば低い行使価格のCallを1つ買って、高い行使価格のCallを1つ売るロングコールスプレッド。この損失はプレミアムの合計、つまり低い行使価格のCallを買うコストと高い行使価格のCallを売った利益の合計なので、これが0以上であればノーコストでスプレッドを持てる。
スプレッドの組み合わせであるバタフライでも発生する可能性がある。ロングバタフライは行使価格が高いコールと低いコールを1つずつ売り、中間のコールを2つ買うスプレッドの組み合わせである。ロングバタフライの損失もプレミアムの合計、つまるところ行使価格が高いコールと低いコールを1つずつ売った利益と中間のコールを2つ買ったコストの合計である。これが0以上であればノーコストでバタフライを持てる。
行使価格の低いコンボのロングと高い価格のコンボのショートで作られるボックスのプレミアムOは
O=Cl-Pl-(Ch-Ph)
と各プレミアムを足したり引いたりした額になる。
またO=Cl-Pl-(Ch-Ph)=(Cl-Ch)-(Pl-Ph)
と直すことができ、コールスプレッドのロングとプットスプレッドのショートの組み合わせとも解釈できる。
この合計Oが負であればボックスを持つことで満期にプレミアムの合計Oだけ手に入る。
満期までの時間がT1, T2(=2×T1), T3(=3×T3)......としたとき、それぞれのボラティリティをσ1, σ2, σ3......とした場合、σ1-2, σ2-3などその間を区切った場合のボラティリティに異常値が出た場合、裁定取引の機会になる。
これを判別できるようにするため分散、ボラティリティの二乗を使って考える。
T1のボラティリティがσ1のとき、1日当たりのボラティリティは年間営業日数Tを使ってσ1/√Tと表せられる。
1日当たりの分散は(σ1/√T)^2
現在からT1までの分散V1はV1=T1×(σ1/√T)^2=(T1×σ1^2)/T
現在からT2までの分散V2はV2=(T2×σ2^2)/T
ではT1からT2までの分散V1-2はV1-2=V2-V1=(T2σ2^2-T1σ1^2)/T
分散の元の式から分散は負にならないので、ある期間の分散を切り取ると負になっているということは歪みが生じているということ。
T1-T2でそのような歪みが発生している場合、分散の式のように、T2のオプションを買ってT1のオプションを売ることでT1-T2間のボラティリティが負であるオプションをロングしたことになる。











