中華街に赤レンガ倉庫の異国情緒と永遠に完成しない駅がある横浜
東急東横線 白楽駅から坂を下り、大通りで右折、少し歩くと見える看板
「好奇心から始まることもある。」
「皿の上に母がいる。」
これは何の施設だろうか、気になって他の看板も見る
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スリーコースセット
・カリー
・サラダ
・チャイ
1000Yen
カレー屋なのか、それにしてもメニューはこれだけか?
上の看板を見上げる
「一部の人に理解される 昔人の知恵 1000年のカリー サリサリカリー」
入店すると席に案内される
ここは不思議な空間だ
エキゾチックでありながら、テレビは相撲中継を写している
ちょうど14年ぶりの日本人横綱の取組が始まるところだ
コトッと置かれる水
横綱は今日は負けてしまったらしい、二敗目とのことだ
注文を取られることなく、しばらくしてサラダとカレーが運ばれてきた
これは、カレーなのか?
あまりにも私のこれまで見てきたカレーとは異なる風貌
ライスの上に、夕陽色に煮込まれてほぐされた肉と骨、鶏肉か?
まずは野菜から食べるのが私のスタイルである
大きく切られたキャベツとニンジンとキュウリとキクラゲ
キクラゲがサラダにあるのはなかなか珍しい
このサラダ、乳酸菌系の酸味が効いたドレッシングがかかっており食欲を引き立てる
そしてカレーを食べるためのサラダであると悟る
なぜなら乳酸菌はカレーと相性がよい、例えばラッシーだ
ならばとカレーを食べる
口に含んだ瞬間、新しい味覚が誕生した
この味はこれまで自分が感じたことのない味である
しょっぱい、甘い、辛い、旨い、酸っぱい、いずれにも当てはまらないのだ
しいて言えばうまい、ただうまいのだ、しかし旨味とは違う
形容のしようがない
確かにカレーだけあって辛いのだが、それもこれまで経験した「辛い」とは違う辛さなのだ
スパイスで体や味覚を刺激されホットな状態にされている、という「辛さ」
舌や喉が「痛い=辛い」を訴えてるのではない
体と脳が「熱い=辛い」と言っている
辛いから、サラダを食べ、そしてこの熱い滾りを求めにカレーを食べ
空になった二つの皿、かつてこれら皿を支配していたものを自分の中に取り込んだ実感
食後、さほど待たず淑やかに出されるチャイ
このチャイも私をクールダウンさせるための飲み物ではなかった
このスパイシーなチャイは高揚感を留めるためのチャイだ
マスターが語る
水を使っていない
野菜や肉の水や脂のみ
だからルゥが脂っこいように見えてさらさらしている
味付けは塩だけ
スパイスを食べる
パキスタンで昔から作られていた
体にいい
と
お酒の〆にカレーを食べる人がいるだろう
しかし私はこのカレーを食べた時、その高揚感からお酒を飲みたいと心から思ったのだ
企画タグ:#秋の味覚絶品ピン
料理ジャンル:#カレー
店名:サリサリカリー
住所(〒含む):〒221-0802 神奈川県横浜市神奈川区西神奈川3丁目9−2