仮想通貨の赤ちゃんだよ。
マイクポップコーンとオーザックが好きだよ。
一般に、犬や猫にはチョコレートを与えるべきではないとされています。
チョコレートに含まれる「デオブロミン」という成分が神経系にダメージを与えてしまうため、生物学的に見て与えるべきではない、というのが理由です。
仮想通貨の赤ちゃんにもまた、与えるべきでない食材があります。
これが赤ちゃんの場合は単純に、「精神にダメージを与えてしまう」ような食材を与えるべきではない、という注釈に変わります。
仮想通貨の赤ちゃんは、理性でNGという判断を下したものは食べないことにしています。
「失われた20年」だの「若者の貧困化」だの言っても虫や雑草を食べる必要がない程度には日本は飽食の国なので、だからこそ、嫌いなものは極力食べないという選択をしているのです。
また、一生における食事の回数には限りがあるとも思っており、精神負荷に繋がる食事は機会損失と同意でもあるので、無理に飲食する必要はないとも思っています。
「きのこ」は、その中のひとつです。
『世界でいちばん大きな生物』といったら、何を思い浮かべるでしょうか?
北米アメリカに生息する"森の王"ヘラジカでしょうか。車をも踏み潰すアフリカゾウでしょうか。また深海には、体長20mを超えるダイオウイカが生息しているという話もありますよね。
答えは『きのこ』です。シロナガスクジラではありませんよ?
1992年、Nature誌に下記の論文が掲載されました。
きのこという生物は、地上にひょっこり出ているアレが本体ではありません。
直下の地中には、アレを生やすための菌糸体(≒菌糸の集合体で、きのこの本体)が存在しているのです。
論文で取り上げられている「ワタゲナラタケ」というきのこは、米ミシガン州の山々の地下に跨って生息しており、その大きさは東京ドーム3個分をゆうに超え、推定年齢は1500歳と言われています。
あの山に生えているきのこも、隣の山に生えているきのこも、同じ個体から発生したものなのです。あまりの巨大さに、本能的な驚異を感じますね。
そう考えると、『きのこの山』という単語は、とても恣意的です。山の中には、巨大なきのこの本体がひそんでいます。単純にそこに生えているわけではないのです。その山自体が、きのこなのです。
山という寝袋から指先が顔を出していて、我々はその指先をちぎって食べているんです。赤ちゃんはこれで、なんか無理になりました。しかもモノによっては即死級の毒があったり、幻覚を見せられたりするんですよね。
なんかもう生き物として謎すぎるし、日本にはたくさん食べ物はあるし、無理してきのこ食べなくてもいいかな、って。
(まあ、そんなことを言いつつも美味しかったら食べてしまうわけで、結局赤ちゃんがきのこを嫌うのは、あのよくわからない食感や口に拡がるきのこ系の味だったりが単に無理だという理由がメインだったりします。)
ちなみに、似たような理由で好きではない食物のひとつにカニがあります。気が向いたら記事にします。
そんな前置きを済ませたうえで、赤ちゃんのきのこたけのこ事情ですが、近年になって、長年親しんだ『たけのこの里』を離れ、『きのこの山』に入山する機会が増えました。
理由はとても単純で、仕事でキーボードを叩いたり、家庭でもスマートフォンやタブレットを使用する機会が多い今の生活では、指先にチョコレートorサクサクの粉が付着してしまう確率の高い『たけのこの里』よりも、ビスケット部分を狙って持てばそこまで指先の汚れない『きのこの山』のほうがおやつに適していると感じたためです。
ただ、『きのこの山』を食べれば食べるほど、チョコ菓子としての完成度の低さに悲しさがこみ上げてきますね……
まずこんなことを言ってしまうと身も蓋もありませんが、味は確実に『たけのこの里』の方がおいしいです。
もちろん『きのこの山』にも一定の美味しさはあるのですが、「チョコ」と「ビスケット」を一緒に食べることでより美味しくなる『たけのこの里』に対して、『きのこの山』は両者が完全に分離しており、なんでしょう、良さがあまり見当たらないんです。
また、比較的均一な形状で安定している『たけのこの里』に対し、『きのこの里』は、きのこのカサに対してきれいにビスケットが刺さっていなかったり、ビスケット部分が折れていたりと、見た目にも品質にもブレがあります。
製造過程を鑑みると致し方ない部分ではあると思うのですが、折れて足だけになってしまった、チョコのついていない小さなビスケットを食べなければならない時のなんともいえない虚しさは、『きのこの山』にしかないんです。
なんでしょう、考えれば考えるほど『たけのこの里』が圧勝ですね……
きのこ派の皆さんってもしかして、頭に菌糸が詰まっていて、きのこに操られてはいませんか?聞いた話ですが、大学病院にはCTスキャンというものがあるみたいですよ。
赤ちゃんは今日も、たけのこ派でありながら、利便性を考慮して『きのこの山』を食べています。
心は里に置き去りになったまま、システマティックにきのこをパクついているわけです。世知辛いですね。
でもね、なんでしょう。男にはね、心ではなく理によって、サクサクのビスケットを離れる瞬間があるんですよ。それが大人になるということなんです。
Japanese SCAM Guidelineだよ。かわいいね