AI(人工知能)の研究開発を行うOpenAIは、テキストからリアルな動画を作り出すAIツール「Sora」を公開した。
このツールは、ユーザーが入力したテキストに応じて、さまざまなシーンやキャラクターを描写することができる。
例えば、「スタイリッシュな女性が、暖色で輝くネオンと活気ある看板が並ぶ東京の通りを歩いている」というテキストを入力すると、その通りに動画が生成されるのだ。
OpenAIは、このツールのサンプルとして、X上にて街を歩く女性や架空の映画予告編などの動画を公開した。
そのクオリティは、まるで本物の映像のように見えるほど高い。
OpenAIは、このツールを使って、現実世界のシミュレーションや映画制作などの分野に革新をもたらすことを目指しているという。
しかし、このツールにはまだ課題もある。フェイク動画に悪用されたり、誤情報やヘイトコンテンツを拡散したりする危険性があるからだ。OpenAIは、このツールの安全性や倫理性を確保するために、まだ製品化には至っていない。動画の長さも60秒までに制限されている。
一方、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏らが立ち上げたAI・仮想通貨プロジェクトWorldcoin(ワールドコイン)も話題になっている。
このプロジェクトは、人類全員に無料で仮想通貨を配布することを目的としており、そのためには、人の瞳をスキャンする装置を使って、人の身分を確認するという。このプロジェクトには、多くの批判や疑問も寄せられているが、それでも投資家やファンの関心は高い。
OpenAIが「Sora」を発表したことで、Worldcoinにも追い風が吹いた。
サム・アルトマン氏が一時的にCEOを辞任したことで価格が下落したが、その後回復し、前週比では127%高と大幅に上昇した。
現在の価格は約6.7194ドル(約1,012円)である。
OpenAIは、AIの可能性を広げるとともに、社会にも影響を与える存在となっている。
今後も、その動向に注目が集まるだろう。