現在政府を中心に節電が呼びかけられています。実際会社や学校などでも一部照明を落としていることでしょう。そして、今回の電気不足は2011年の原発事故による計画停電が行われた時以来の規模になるとも言われています。この記事では、なぜこのような電気不足が起こってしまったのか、どれだけ電気が不足するのか、私たちにできることとはについて解説していきたいと思います。
1つは3月の福島県沖地震により、東北電力などいくつもの大型火力発電所が長期停止となってしまったことが大きいです。また、関西電力の高浜原発3号機で伝熱管の損傷が見つかり、運転再開に遅れが生じていることも関係しています。その一方で電力需要は増えています。このため、需要に対し供給が追いつかなくなるのではないかと予測されています。
政府が出している、電力需要に対して、どれだけ供給できる電力があるかの余力を示す「予備率」を見ると、この夏は東北・東京・中部3つのエリアでは、最低限必要な3%ぎりぎりです。これは過去数年を振り返ってみても苦しい数字です。
一番大切なのは節電です。実際政府も節電を呼びかけており、2022年6月21日の日本経済新聞の記事では
電力の使用量を減らした家庭にはポイントを付与する仕組みを新設する。事業者が節電した場合には電力会社が節電分の電力を買い取り、実質的に電気代を下げる制度も導入する。
と節電した家庭にはポイントが配布されると紹介されています。
今回の電気不足は政府が国民に対し、節電を呼びかけていることから分かるように非常に規模の大きいものとなりそうです。その背景としては、各地の火力発電所が相次いで稼働停止しているということがあります。再生可能エネルギーではまだ多くは電気を供給することはできず、原子力については安全性についての議論が続いているため、我が国では電力の多くを火力に頼っています。そのため、この電力不足という問題は今後も起こる可能性があると考えています。