大喜利AV女優の深田えいみさんのTwitterが食べ物を粗末にしたと批判されました。深田さんは2020年8月14日に「どん兵衛」の写真を載せ、「RTの数だけ七味をかけて食べます」とツイートしました。このツイートは6万2千件もツイートされました。8月17日に「どん兵衛」が七味唐辛子に埋もれた写真を掲載しました。
フードロス削減はSDGsにも掲げられ、グローバルな課題になっています。その中で食べ物を粗末にする投稿が批判されることは当然です。東急ストア戸塚店のアルバイト従業員のグレープフルーツやリンゴを口にくわえた写真などのバカッター事件と重なります。受けるだろうと思ってやってしまいましたが、社会的には全く面白くありません。
一方でバッシングが本気でフードロス削減を考えたものなのか疑問があります。何故ならばTwitter界隈では旅館の料理が食べきれないほど出て、廃棄前提なのかとのツイートがバッシングされたばかりだからです。フードロスの観点では深田さんも旅館の料理も共に批判できます。ところが、前者はバッシング、後者は擁護が目立ちました。
そもそもフードロス削減というグローバルな規範を持っていないのかもしれません。深田さんは単に「食べ物を粗末にしてはいけません」という昭和の規範を逸脱したという村社会的な制裁と言えるかもしれません。
日本社会には個人ならばバッシングし、事業者ならば商売のために仕方がないと擁護するというダブルスタンダードがあります。事業者優先は経済大国に邁進していた昭和の価値観です。21世紀には消費者本位への転換が求められます。
食べ残し阻止の中国と廃棄前提擁護の日本
旅館の料理は廃棄前提か
『食の歴史』飽食の時代から脱却
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東急不動産だまし売り裁判―こうして勝った
東急ストアTwitter炎上