マンション投資の迷惑勧誘電話のセールストークに年金2000万円不足問題が使われて始めており、注意を呼びかけます。金融庁の金融審議会報告書は夫婦そろって65歳から30年間生きると老後資金が総額で2000万円不足するとの試算を発表し、大きな批判が起きました。老後資金不足の不安を煽り、マンション投資を勧める手口です。
マンション投資の迷惑勧誘電話は、うんざりさせられます。仕事でも勉強でも家事でも趣味でも娯楽でも集中している時にかかってくると腹立たしいことこの上ありません。国民生活センターも注意喚起しています(独立行政法人国民生活センター「20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意! 」2019年3月28日)。
マンション投資の迷惑勧誘電話の卑怯なところは、最初に目的を明らかにしないことです。よくあるパターンは年金や節税です。そこに年金2000万円問題も加わりました。表面的なところでは新しい手口を取り入れるところは特殊詐欺と同じです。消費者に価値を与えないところでは無駄な努力をしています。
年金2000万円問題をセールストークとした迷惑勧誘電話営業は、自己紹介で高校で野球を頑張ってきましたと話しました。だから何という話です。昭和的な体育会系の精神論根性論と迷惑勧誘電話営業は相性が良いのでしょうか。
年金2000万円不足問題は公務員的な無責任の現れです。公務員的な無責任は事業としての責任を負わない親方日の丸に起因すると考えられます。それは金儲け優先の迷惑勧誘電話営業の不動産業者の対極に見えます。マンション投資商法を批判する場合も金儲け優先を批判する立場から行われがちです。しかし、自己の点数稼ぎや保身優先で消費者に価値を提示しない点では両方とも共通します。21世紀の消費者感覚が必要です。