どて丼は「どて煮」をご飯にかけた丼です。どて煮は牛スジを赤味噌でじっくり煮込んだ名古屋飯です。鉄鍋の内回りに土手状に味噌を盛り、その中央に具材を置いて煮込むことから、どて煮となります。何となく、もんじゃ焼きと重なります。もんじゃ焼きは堤防を作ります。どて丼は煮込んでいくと味噌は熱によって溶け出し、崩れていくため堤防にはなりません。
何時間も煮込まれたために、口の中でとろけるほどに柔らかいです。甘さを感じます。ご飯には梅干しやキムチなど酸っぱいものや辛いものが合っているという感覚を持っています。甘いものは意外な取り合わせです。
どて焼きという言葉もあります。どて煮とどて焼きを同じ意味で使われることがあります。これに対して、どて煮を名古屋発祥、どて焼きは大阪発祥と区別して使われることもあります。私は「みよし」でどて丼を食べました。
三重県津市丸之内の「みよし」は、うどん蕎麦屋ですが、丼や定食、ラーメンも充実しています。リーズナブルでコスパの高い店です。座敷の席もあります。ウド鈴木の色紙がありました。うどんには蒲鉾が入っています。メニューには「かもなんば」というものがありました。関東人は「ん」が抜けていると言いたくなりますが、これは正しいです。東日本は鴨南蛮ですが、西日本は「かもなんば」です。近くに岩田川が流れています。
鍋焼きうどんは鍋で焼いた状態で供されます。食事に供する器ごと焼く料理に魅力を感じます。消費者は熱々の料理を楽しめます。特に寒い冬にはぴったりです。温まって満腹になり、幸せを感じます。店側にも配膳の手間がかからないメリットがあります。ペッパーランチや「いきなり!ステーキ」はステーキやハンバーグや熱した鉄板に載せられて出される点が特徴です。昔から鍋焼きうどんという形態がありました。
焼きうどんは鍋焼きうどんと1字違うだけですが、大きく異なります。鍋焼きうどんは普通のうどんで鍋のまま提供されます。焼きうどんは焼きそばのうどん版です。うどんは麺が太いため、焼きそば以上に食べ応えがあります。焼きそばと比べると油っぽさも乏しいため、ヘルシー感があります。焼きうどんには出汁がありません。出汁がないためにあっという間に食べ終えてしまいます。
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麺類が好き