回転寿司チェーン「くら寿司」でビントロを食べました。ビントロはビンチョウマグロ(ビンナガマグロ)です。マグロの中では小型の存在ですが、味の方はなかなかの大物です。刺身は刺身は白っぽさのあるピンク色で、見た瞬間に「これがビントロか」という感じがします。まるで桜色の刺身が舌を誘惑してくるようで、ビントロの世界に引き込まれました。
ビンチョウマグロは見かけによらず脂がしっかりあります。これがまた絶妙で、まさにトロとの近似性から「ビントロ」と呼ばれます。小さくても、その脂のおかげで大満足の味わいです。
食べてみて感じたことは「ビントロってちょっとした大冒険!」です。いつものネタとは一線を画する個性的な存在感。これぞまさに「小さいけれど大事なアクションスター」のような存在感を発揮します。口の中に想像もつかないほどの旨味が広がります。ご飯との相性も抜群で「小さなマグロの大活躍」を感じずにはいられません。ビントロは幸福の味覚の扉を開ける鍵です。食べる度に心が躍り、笑顔がこぼれます。
ビントロは値段と味が比例しないコスパの高い食材です。「トロと名乗っているだけあって、十分に脂がのっていてとてもおいしいのですが、その値段は非常にリーズナブルです」(岡本浩之「くら寿司社員が選んだ「コスパ最高」のネタとは? 実は回転寿司が発祥」AERAオンライン2019年7月17日)
回転寿司自体が値段と味が比例しない消費者に嬉しい店です。回転寿司は好きなだけ食べられるところが魅力です。いつも食べすぎます。回転寿司チェーンの中でも、くら寿司はリーズナブルな店です。
マグロの赤身も食べました。マグロは握り寿司の花形です。大河原遁『王様の仕立て屋 下町テーラー 3』「きららの仕事」では回らない寿司屋の蘊蓄が語られます。マグロは目玉であり、利幅を抑えた価格設定にしているため、マグロばかり食べる客は嫌われます。成程と思うが、それならば消費者が好きなものを気兼ねなく選択できる回転寿司の素晴らしさを逆に感じてしまいます。
回転寿司はワサビテロや醤油ペロペロ、アルコールスプレー噴射などの迷惑動画で打撃を受けました。迷惑動画は悪ふざけではなく、アングラ勢力に悪用される危険があります。堀江貴文さんは株を空売りして、闇バイトを使って迷惑動画を掲載、拡散させ、株価下落で儲ける手口に警鐘を鳴らしました(「ホリエモン スシロー迷惑行為に「空売り」問題指摘 「株価が下がることが分かってたら利益になっちゃう」」スポニチ2023年2月2日)。
多くの回転寿司チェーンは寿司を回すことを止め、特急レーン方式のみとしました。その中で、くら寿司はカバーをつけて寿司をベルトコンベアに回し続けます。「くら寿司」の田中邦彦社長は以下のように指摘します。
「私たちには、空中に舞うホコリやウイルスから商品を守れるという自信があります。今後レーンで商品を回すにはカバーをつけることが最低限のルールになるのではないでしょうか」(金子智彦「今や「回さない」が潮流の回転ずし それでも回すくら寿司社長の自信」朝日新聞2023年12月9日)
回転寿司の迷惑動画炎上はワサビテロが発端
回転寿司みさきで豊洲市場直送の太刀魚