あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。☆彡
先日、能と狂言を観に行ってきました。一言でいうのは難しいのでが、「目で見るマインドフルネス」そう感じました。
そんな中、誰でもアーティストになれる今日、頭が一つ抜け出るアーティストとはどんな人?と考えていたものがぼんやり出てきたので頭の整理に書いてみます。
(芸術については下記に書いてみました)
まず、誰もが知っている芸術家と今の僕のような誰でもアーティストの違いを考えました。
例えば音楽。今は音源はプリセットのままでも質が良いです。無料のGarageBandでその音を使い、ループトラックの上に重ねればカッコ良い音楽になります。
SNSで作品を発表すれば肩書きはアーティスト。僕も毎日YouTubeやSNSに公開しています。
一方、有名なモーツァルトやベートーベンやバッハ。音楽教育を受け歴史を勉強し、その上で独自の作曲法で音楽を作る。そして世の中に発表する。
有名な曲はご存知の通り。
やってることはそんな変わらないのに、みんなが同じ評価とはならない。
なぜか。
アーティストとしての価値とは、誰でもできないことに価値があるからかなと思いました。
この文章、言い換えると「自分の表現をする」でしょうか。
しかし、自分の表現をすることが大事ではなく、他の誰もができないのが大事なのです。
そして多くは自身の方法論をもち体系化され他の人に提供されて、その分野の発展に貢献しています。
つまりアーティストは他人にできないことをできる人なのでは、と思いました。
表現を作るのはGarageBandでしょうか。それとも既存の作曲法?アイディア?
これらを考えた時に私はどれも腑に落ちませんでした。どれも誰でもできるように提供されているからです。
DAWはプロも一般の方も使うものは変わりません。作曲法も体系化され提供されています。アイディアはとりあえずやってみる、なんて一般的です。
もしかしてこれらはあまり重要ではなく、他人にできないことを作るための秘訣はもっと別にあるのでは。と思いました。
そこでもっと根っこの「思想」と「文脈」に注目してみました。
思想とは簡単にいうと「その人の行動のベースになっている考え」ですが、これは明日から「よし、この考えでやろ!」と思ってもできないものです。
例えば、以前にニュースで見た宮内裕賀さん。この方はイカの魅力にとりつかれ、イカの絵しか描かない画家さんです。
13時に起きて朝の7時までイカの絵を描く。毎日イカを研究して、解剖してディテールを調べ、そのイカを食べる。墨もイカから取り出して描く。こんな生活を支配している思想を、僕は真似できません。
そして絵もしっかりと過去の絵画の延長線上にある素敵な描き方です。
すぐに何かを逸脱しようとする人もいますが、過去のそのジャンルの文脈にそって作るというのは評価の上では大事です。
抽象画のピカソが絵がうまかったのは有名な話です。
もちろんアーティストは誰でもなれると思います。
思想を作り行動に移し、歴史の文脈に沿うために勉強して(好きでやってるだけでも勝手に学ぶ)、自身の表現の仕方をする。簡単なようで難しいですが私は下記のことをやることにしました。
和風ジャズピアニストだからまずは和とジャズのことに関連する事をやりました。
・百人一首の100首に曲をつける。
・47都道府県をピアノとダルマを持って回る。(現在18都道府県)
・ジャズスタンダードを毎日アップ(現在450曲UP)
現在チャンネル登録者955名なことをふまえると世間から評価はされていませんが、ありがたいことに私の作る和風ジャズが、邦楽でもない、ジャズ過ぎない、現代音楽でもない、和モダンな中間的なサウンドとして依頼を頂いたりするようにはなりました。
まだまだ小粒ですが、気が付けばアーティストだった、というような才能ある人ではないため自身で考えながらアーティストへの道を進めていきたいと思います。
2020年 1月 7日
和風ジャズピアニスト 金子将昭(✿︎´ ꒳ ` )