

2003年、ラース・フォン・トリアー監督により公開されたデンマークの映画。
とある寂れた炭鉱村「ドッグヴィル」
ギャングに追われ、ドッグヴィルに逃げ込んだ一人の女性の物語。
上映時間は177分。
あらすじ
村人数十人程度が住む、寂れた小さな炭鉱村「ドッグヴィル」。
この村に、ギャングに追われた一人の女性が逃げ込む、彼女の名は「グレース」
決して他者を受け入れない村で臆してしまう彼女であったが、徐々に信頼を得て、
村の人々と仲良くなり、住まわせてもらうことに成功するが…。

出演役者
今作の主人公である「グレース」を演じるのは、「ニコール・キッドマン」

グレースを最初に匿う「トム・エディソン」を演じるのは「ポール・ベタニー」

その他、村人としてたくさんの役者が出演する。
見どころ①「一つの空間で織り成される3時間の物語」
今作の物語、一つの大きな部屋で物語は進行する。
ナレーションがメインとなり、その空間を村に見立ててそれぞれが役を演じ、
まるで一つの舞台を観ているかのような作品となっている。

そしてこの作品のもう一つの特徴、上映時間が177分ある。
約3時間のこの物語を9個のチャプターにわけて進行するのが面白い所である。
本当に劇場で舞台鑑賞をしているようなその構成は、
今までの映画では感じたことがない手法だった。

見どころ②「衝撃のラスト、集団心理の恐怖。」
実は今作の「ドッグヴィル」、「鬱映画」としても名高い作品で、
なかなかにショッキングなシーンが多い。
この映画で描かれるのは、人間の怖さ、そして道徳観、集団心理の怖さなどであり、
それらを伝えるための核となる物語の脚本は、
観ている方の心にも気持ちの悪いわだかまりを残す作品となるだろう。

「ネタバレなし」と謳ってはいるが、これだけ言っておくと、
爽快感溢れるハッピーエンドの映画を求める人には向かない映画である、とだけ残しておく。

見どころ③「奇才ラース・フォン・トリアー監督による極限状態の現場で撮られた一本」
今作の「ドッグヴィル」、本編のこの作品以外に、
「ドッグヴィルの撮影現場」を密着した「ドッグヴィルの告白」という作品がある。
映画の撮影時、誰もが逃げ込み、本音を語れる部屋を一つ用意し、
その部屋に入ってきた役者から撮影についての感想を得る。

鬼のように厳しい監督、そして過酷な現場に、弱音を吐く役者の姿がリアルに描かれている。
そんな姿さえも「撮影」し、映画として仕上げてしまう、
ラース・フォン・トリアーの奇才ぶりが発揮されている作品である。

配信コンテンツ
そんな「ドッグヴィル」は、今現在、配信されているサイトは無い。
TSUTAYA等のDVDで置いてあるので、そちらで鑑賞してほしい。











