普段、生活している場所から離れて違う街に行くと、その街独特の「匂い」って感じませんか?
特に、海外に行くと、ある「匂い」が鼻先をかすめたときに、「ああ!これこれ!この街の匂い、これ!」って思う瞬間があります。
台湾はあらゆるグルメに溢れている街、しかも、露天の夜市があちこちにありますから、至るところに料理の匂いが充満しています。
街の匂い、無性に懐かしく感じる時がたまにあるんですよね…
でも、すぐに飛んで行くことはできない…
という時には、家で台湾料理を再現して、台湾の街の匂いを思い出すことがあります。
今日は、そんな時に欠かせない「魔法の袋」を紹介します!
ちなみに、今日紹介する食材はAmazonなどでも取り扱いがあるようです。お値段もお手頃なので、興味が湧きましたらぜひ探してみてください!
これから紹介する材料を「魔法の袋」と称して僕に紹介してくれたのは、家族ぐるみのおつきあいをしている台湾人の友人の奥さまです。
台湾料理を作ろうと思えば、この袋ひとつで本格的な料理を幅広く再現できるので、まさに「Magical Bag」だということです。
その袋が、こちら!
「台灣味植物滷包」という感じを見てもらっただけで、「台湾風味」が漂ってきそうじゃないですか?^^;
これはいわゆる「合わせ調味料」です。
台湾の代表的な調味料で、日本人では風味が苦手だという方も少なくない「八角」をはじめ、お肉の臭みを消してくれそうな香り漂う漢方調味料が複数配合されています。
このバックひとつでとっても香りが溢れてくるので、うちではジップロックに入れて保管しています。
このバッグを熱湯で煮出すと、みるみるうちに茶色いスープが出来上がります。
そのスープをそのまま飲むこともできますが、お肉を中心にいろいろな食材を煮込むことで、独特の風味が食材に染み込んで、いい味を出してくれるんですね。
たとえば、台湾の麺料理として有名な「牛肉麺」も、このスープひとつで作ることができます。
まず、牛肉(バラ肉でも塊のお肉でもOK)をこのスープでグツグツと、お肉にスープの色味が染み込むまで煮込みます。
じっくり煮込むとお肉も柔らかくなってくるので、そうなったらお肉を取り出して、スープを作ります。
お肉を煮込んだスープに、水を加えて、カレー粉、醤油、豆板醤、ケチャップ、甜麵醬などを入れて沸騰させると、これが麺のスープになります。
スープにチンゲン菜、白ネギ、そしてトマトを入れて、もう一煮立ちさせます。
その後、別に茹でておいた中華麺を器に入れて、牛肉も含めた具材を乗せて、スープを上からかけると…
牛肉を煮込む時は、濃く煮出したスープでじっくり煮込むと、麺のスープと風味が変わるので、より美味しくなりますよ!
もうひとつ、この袋を使って「常備菜」として作り置きできるのが、「滷肉飯・魯肉飯(ルーローファン)」でおなじみの「滷肉・魯肉(ルーロー)」です!
「滷肉」は、豚のひき肉を煮込んだものです。
この時に使う豚のひき肉は、出来れば粗挽きのものを使います。
最近はスーパーでも粗挽きのひき肉って売ってるようになりましたね。
このひき肉を、まず炒めます。
油がでるまで炒めたひき肉を、「滷包」・水・醤油・砂糖・お酒で煮出したスープに入れて、もうひとつ、台湾独自の食材「油蔥酥」を投入します。
「油蔥酥」が手に入らない場合は、「フライドオニオン」で代用します。
で、強火で一煮立ちしたあと、蓋をして弱火で30分ほどただただ煮込むと出来上がりです!
この「滷肉」を、ご飯の上にスープごとかけると…
ここに真っ黄色のたくあんを2切れほど乗せると、本場の「滷肉飯」の出来上がりです!
僕はゆで卵と一緒に、お弁当として職場に持っていくこともあります。
お弁当箱を開けた途端、独特の匂いが広がるので、なるべく人のいない時に食べていますけれど、これがたまらなく美味しいんですよね^^;
色味は漢方スープの色という感じで、見た目は地味ですけれど、独特の香りとお肉の風味がベストマッチで、「ああ、そうそう、台湾の匂いはこれこれ」と、いつも懐かしさに浸っています。
最近では、「滷包」も「油蔥酥」もAmazonなどで取り扱いがあるようなので、もし興味が湧けばぜひ探してみてください!