こんにちは~。
㈱REGATEの金城です。
本日は最近よく耳にするDAOについて話そうと思います。
ブロックチェーンやNFT、Web3が来て次はDAOだよね!っていう声がよく聞こえてくるようになりましたね。
んで私なりに解釈してどうにか皆さんと共有したいな~という感じの内容です。
不動産屋なのでいつものようにどうにか不動産に絡めていけたらいいなという趣向で書き進めてみます。
ブロックチェーンやNFTの予備知識が無い方にもできるだけわかるように書くので、変な横文字(プロトコルとかスマートコントラクトとか)は使わずにイメージしやすいようにまとめてみるつもりです。
なので
「いろんなところでDAOについて調べたけど意味わかんない!」
という人も、
「そもそもDAOについて調べようとも思っていないし、初めて聞いたよ!」
という人にも何となくイメージが掴めるように伝われば幸いです。
何にせよ次世代の主要なことらしいので知っておいて損はないと思います。
あと、DAOについて既に詳しい人にとってはツッコミどころ満載なくらい端折って説明しますw
なので私なりの解釈なので詳しく知りたい方は検索してもっと専門的な人のやつを読んでみてください。
DAOの概念を知ってもらってそれぞれの人の受け止め方でいろんなDAOができる時代が近づいているという事だけを知ってもらいたいというのが目的の記事になります。
ではど~ぞ~
まずDAOって何?ってとこから・・・
DAOとは
自律分散型組織=DAO(Decentralized Autonomous Organization)がブロックチェーンで保全されているもの
です。
最初からなんだか長い横文字、しかも英語ですみません。使わないって言ったのにすみません。これで最後です。すみません。
DAOは新時代の組織形態という認識でいてもらえたら大丈夫です。
まず、このDAOはリーダー不在の共通目的を持った組織という事らしいです。
この共通目的を達成するためのルール(コード)も必ず定められています。
そのルールに則ってブロックチェーン上で運用し、ルールの中で自律して組織の利益を追求する集団とでも言いましょうか・・・
今までの組織と言えばみんながイメージしやすいのは株式会社とかだと思います。
そして組織やチームにはリーダーがいて、その会社や組織の目的に向かってリーダーが判断して舵を切るという感じでしたよね?
社長とかリーダーが陣頭指揮を執ってミッションをクリアする。みたいな。
DAOはこの社長とかリーダーが不在の組織なんです。
DAOの参加者みんなで意見を出して決めるという感じ。リーダーとかみたいな中央集権的なものが無くて、個々で自律して発言して決めるという事ですね。
DAOの目的について意見があればDAOに参加するみんなが発言をして投票を行って舵を切る。
そんな感じです。リーダーがいる組織より意思決定までに時間がかかるのが難点です。
もう少し身近に例えると自社株を従業員に持たせて「会社が儲かれば資産が増えるよ!」っていうインセンティブを利かせた会社があるじゃないですか?あれに似ていますね。
ただ、自社株の従業員はあくまでも従業員。株主としての発言権も付与されている事例は少ないと思います。結局社長や役員が会社の目的を決めて舵取りをします。
DAOはリーダーが不在なので参加者全員が組織の目的に対して発言権を持っていて、その変更などを協議する時には投票によって決議するんです。
一つの目的(利益)のためにみんなで集まってお金を出し合って、その目的を達成するためにみんなで協議しながら動いていく。
そして中央集権的じゃないのでリーダーが暴走して独裁的になる事もないし、ブロックチェーン化されて全ての取引が透明化されているので組織のお金を横領する事も出来ない。
それがDAOです。
思いっきり端折っていますが、なんとなく見えてきましたか?
とりあえずリーダー不在の組織で全員参加型だと言う感じです。
さて、なんとなく概要が見えてきたところで私がDAOを勉強して疑問に思ったことを共有しようと思います。
これですね。
利益を得るためだけならどこかの株を買って株主として意見をすればいいし、わざわざリーダー不在の組織にインターネットを介して参加するなんて・・・
この辺が引っ掛かりました。
例えばとある目的をもって利益を求めるなら株式会社を設立すればいいんですが、会社の設立は会社法に則って資本金を集めて代表取締役を据えて定款を作って法人登記をして株主名簿を・・・etc
一つの会社を作るだけでも時間もお金もかかってしまいます。
このお金も時間もかかるところをDAOなら発起人が目的とルールを策定して、その目的に同調した人がDAOの権利を買う事ですぐに参加できるという手軽さがあるんです。
そしてその権利はトークンと言われていて売り買いできるので、その組織から離れる時はトークンを売ればいいだけ。参加したければトークンを買うという感じです。
DAOが順調に成長していけばそのトークンも値上がりするし、DAOに参加する人も増えてきてどんどん組織が大きくなると言う感じです。
インターネットに接続できる人なら誰でも参加する事ができますし、わざわざ証券口座を作って株を買ったり会社を立ち上げる必要はありません。
この手軽さと将来性がDAOの魅力ですね。
はい。これも疑問に感じたので私なりに考えました。
株式会社でも何でも組織に人が集まるにはそこで何らかの利益(インセンティブ)を生み出さないといけません。
その利益を最大化して利益を分配するために人が集まるんですね。
つまり適当に誰でもできるような事や個人ですぐにできるような事であればわざわざDAOにする必要もないし、組織を作るまでもないってわけです。
しっかりとした利益と目的があるからこそDAOも会社も人が集まるし、組織として成立し成長します。目的が軽すぎたり誰でもできるようなことをDAOを作ってやろうとしても誰も参加しないし見向きもされません。
つまり組織を維持するには「人」を魅了する報酬が無いとダメってことですね。
組織を維持するにはしっかりと利益を追求して参加者に還元するという仕組みが必要不可欠です。
全ての組織は会社であろうがDAOであろうが利益を追求するために人が集まっていて、利益を生み出すことでその組織が価値を持ちます。何度も言いますがその組織に魅力を感じてインセンティブを得たいと言う人が集まります。魅力のない組織からは人が離れていき、やがて廃れます。
手軽に参加して離れられるという点では会社よりも気軽にプロジェクトに参加して抜けることができると言うメリットがあります。
せっかく優秀な人材が入ってきたのに手軽に抜けられたら困りますよね?
だから優秀な人が留まるように魅力的な組織を形成しておかないとDAOも会社も潰れてしまいます。
なので常に魅力を磨き続ける組織でい続けないといけないわけですね。
手軽に入って出ることもできると言うのがDAOのメリットと言うわけです。
これもDAOを調べると「DAO 儲かる」とか「DAOと暗号資産投資」みたいな記事がヒットするので投資関連のことだと勘違いしてする質問ですね。
正直に申し上げるとDAOが儲かるかどうかはDAO次第。そのプロジェクト次第という感じです。
会社の株でも最初はその会社が大きくなるかどうかなんて誰もよく分かりません。
でも初期の頃にその株に投資をすれば会社が大きくなれば儲かるし、会社が潰れたら損をします。DAOも一緒でそのDAOの持つ目的とプロジェクトが儲けを生み出したら儲かりますし、儲けを生み出さなければ会社と一緒で無くなります。
厳密には法人と違って解散とか精算がないのでDAOに誰も参加しなくなって空っぽになって動かなくなるというのが正しいかもしれません。
次に実際にDAOって何?具体的なものを見せてよ?という事がよく聞かれます。
代表的なDAOは「ビットコイン」や「イーサリアム」です。
DAOを検索すると暗号資産とか仮想通貨の紹介ページが引っ掛かりやすいのもこのためです。ビットコインは中央集権的な管理者も居ないし、誰でも売り買いすることが出来ます。
参加している人たちがビットコインのルールに則っているし、取引の履歴とかは全てブロックチェーンに書き留められていて誰でも閲覧可能です。まさに現段階でのDAOの成功系と言っても過言ではありません。
ビットコインというDAOが人を魅了する価値を持ち始め、現物の資産と交換され初めてどんどん人が参加して、今では世界中の投資家や投機機関が投資対象としてビットコインを売り買いしています。ビットコインというDAOは自律的にどんどん拡散して成長しています。リーダーや社長が引っ張って大きくしているわけではありません。
また、ビットコインが大成功して莫大な価値を生んだので、そのビットコインを真似ようとしてたくさんの投資家やエンジニアとかがDAOを作っては草コインを大量発生させているという事実もあります。
株式に例えたようにDAOは投資対象になるし、投資した金額以上に利益を生むこともできるのでたくさんの投資家から注目されています。
だから投資関連の記事がたくさんヒットするんですね。
でもDAOは投資としての側面ばかり見ていると全体を把握することができません。
最初から言っているようにDAOはあくまでも新しい組織形態。ビットコインとかの暗号資産はその組織が暗号資産として手軽に取引されているだけという感じです。
ここでようやく本題です。長々とすみません。
DAOが新しい組織でリーダーがいないという概念はわかったけどDAOで何ができるの?ということを考えてみます。
まず、このDAOで何ができるのか?という質問は会社って何ができるの?っていう疑問と同じくらいの質問だと思ってください。
世界中に数多ある会社という組織。どの会社もさまざまなジャンルでさまざまな目的を持って企業活動をして営利を求めていますよね?
会社は目的があればなんでもできます。
DAOも基本的にはなんでもできますが、まだできないことも多いかもしれないと言うのが現状です。
今のところDAOが機能しやすい組織として考えられるのはフリーランスのクリエイターの集団とかだと思います。
例えばアニメを作成するDAOを立ち上げて、絵を描くことが得意な人と、デジタル化が得意な人、あと動画編集が得意な人がDAOに集まってそれぞれの得意分野の技術を提供して、アニメを作成してそれを配信して利益を生む。みたいな感じですね。
それぞれのクリエイターが自分の得意な技術をDAOに提供して利益を出すことでインセンティブを得ると言う感じです。
DAOからは給料という形でお金をもらって雇われると言うよりも発言権・参加権のトークンをもらうという形で働くようになると思います。雇われてただただ仕事をするのではなく、DAOのトークンをもらって方針や考え方を議論しながらみんなで舵を切りながら進む感じです。
またそのトークンは株のように売り買いできるのでトークンの価値が高まるようにトークンの保持者であるクリエイターが一生懸命に働くという好循環が生まれます。だいぶ前に触れた従業員に自社株をもたせるのに似ています。
これを不動産に絡めて考えてみたんですが現段階で不動産に絡めてできるもので言うとREIT(リート)でしょうね。
多くの投資家から資金を集めて不動産に投資をしてその利益を分配するアレです。
REITのような目的を持つDAOを作ってたくさんの資金を集めて不動産を買ったり貸したりして利益を出す。これはイメージしやすいかもですね。
ただ、DAOはさまざまな目的を持って作ることができるので多様性があります。
不動産会社のような組織を形成することもできると思います。
不動産会社みたいなDAOを形成してその資金をもとに営業を雇って利益を出していくと言うのもできます。ただ、それだと働く営業マンには現在の株式会社で働くのと何の違いもないのでわざわざDAOで働くメリットが見出しにくいかもしれません。
では逆にDAOのトークンを持つ人が実際に不動産の営業をすると考えてみたらどうでしょうか?成果を出せばその分報酬も上がるという感じでやる気のある営業マンの集団ができるかもしれません。
リーダー不在の不動産営業のフルコミ集団。治安が悪そうですwww
ただ、この不動産にDAOをって考えたときにそもそも宅建業の免許とかが認可されるのか?というところが争点になりそうですね。
宅建業以外の法令による許認可を必要とする組織は今のところDAOに向いているとは言い切れません。
これを読んだ誰かにお願いです。
試しに宅建業協会に「DAOを作ったので宅建免許ください!」って言ってみてください。
面白いことが起きるかもしれません。
もちろん責任は取りませんw
ややこしいですがDAOを形成して、そこに参加するのはすでに宅建業を保持している法人という参加者が全員宅建業免許を持った法人とかならいけるかもしれませんね。
先ほど述べたようにDAOはまだまだ黎明期。
法整備も整っていないし、リーダーがいないので利益を出したところで、誰がどの段階で税金を収めるのかとかも決まっていません。しかも世界中の人が参加できるプロジェクトだとしたらどこの国の税金を適用するのかとかも決めないいけませんし、不動産免許の取得だったりさまざまな法令に引っかかりそうです。
現段階ではまだまだ法整備も整っていないDAO。
でも確実に中央集権型よりも自律分散型の社会が近づいてきています。
昔株式会社という組織ができ始めたころ、まだまだ個人商店ばかりで
「会社?何それ?」
っていう感じだったと思うんです。
株式会社の利便性が理解されるにつれて法整備され、世界中の人々が受け入れるようになったように、DAOはこれからの時代の新しい組織形態になると思います。
とにかく今はDAOという新しい何かがキテるらしいぜ!
ということを覚えててくださいw
また、これを読んだ後に詳しくDAOを解説している人のやつを読めば色々繋がると思いますんでそこはどこかの詳しい人に丸投げしときます!
では〜