スシローの「なめなめ少年」と承認欲求
私は名古屋大学「教育学部」教育心理学科卒なので、初歩的な心理学の手ほどきは受けたんだよね。その中に「マズローの欲求段階説」というのがあった。人は「生理的欲求」や「安全の欲求」など物質的欲求が満たされると「社会的欲求」や「承認欲求」など精神的欲求を満たしたくなり、最終的には「自己実現」を求めるんだってさ。
そんなこと有名な心理学者に聞かなくっても、誰でも知っているよね?歓楽街のコワイ所は避けて美味しいモノを食べたい。それが出来たら異性にモテたい。それが出来たら、タレントのように有名になってキャーキャー言われたい。そして、「俺はやったぜ!」と自己満足に浸りたい。なんて底の浅い理論だろう(笑)。
スシローの「なめなめ少年」も同じように、安全な回転すし屋で美味しいモノを食べたから次は異性にモテたり多くの人からチヤホヤされたかったんだろうね。「オー、動画再生が10万回超えたか!スッゲェ!」と言われたかったんだろう。勉強やスポーツでその欲求が満たせないヤツは「何でもいいから目立てば勝ち」だと思ってしまったんだろう。
多様性の尊重なんて日本では虚しいスローガンだけ。政府高官でさえLGDB相手に「見るのも嫌だ!」と暴言を吐く国だよ。中学生や高校生には多様性なんて認められていない。勉強かスポーツができるヤツだけが証人欲求が満たされる。もちろん、超イケメンとか超美形もチヤホヤされる。
でもね、スシローの「なめなめ少年」は勉強もできずスポーツもできず暴走するしかなかったのだろう。哀れだね。顔も名前も出てしまって、自主退学したそうじゃない。デジタル・タトゥで一生ついてまわりそう。高校生にして人生が詰んでしまった。心理学者も教室に籠ってアレコレ理屈並べていても一人も救えない。
アメリカで大ベストセラーになった心理学者のダイアー博士はその著「どう生きるか、自分の人生!」(知的生き方文庫)の中でこう述べている。
「かみついてくる彼ら(お役人)の餌食にならないためには、よほど注意してかからなければならない。最も効果的な戦術は、できるだけ接触を避けること」
私はお役人みたいな型にはまった人と関わるのは、時間とエネルギーの無駄なので接触を避けるようにしている。残念だけど、この「なめなめ少年」に関わりたい人は日本人にはいないだろうね。もめごとは誰でもゴメンだもの。コワイ時代になったものだ。誰にも承認してもらう必要など無いのにね。