皆さんこんにちは。lizkと申します。
基本はLisk推しですが、他にも投資候補が無いかとアルトコインを調べて回っています。
本記事ではJasmy/ジャスミーを対象に、ホワイトペーパーを読み、単に価格だけではなく自分なりにプロジェクトそのものが魅力的なのかどうか検討していきます。
Jasmyは、私たちの生活から生み出される大切なデータが、限られた企業に独占されている現状に問題意識を持っています。
確かに、Googleなんかはどれだけ自分の情報を知り尽くしているのか考えると怖いですね。
そこで私たち個人が情報源を管理し、与える情報も選択できるようにするという意味で「データの民主化」を図りたいようです。
また、昨今では企業が管理する個人情報管理が、人的ミス・ハッキング・コンプライアンス違反などにより流出していて、私たちが意図しない使われ方をされることがしばしば起きています。
これらは企業の不十分な管理の結果発生する事案になりますので、それをJasmyブロックチェーンの堅牢性・確実性で補完していきたいようです。
◆経営陣が元Sony上層部で固まっている。
⇒びっくりなことに、Jasmyの経営陣はSonyの元重役で固まっていました。
Jasmyネットワークは、いくら自分が管理された情報しか提出したくないと叫んだところで、相手方がJasmyに対応していなければ意味がありません。
これは、paypay払いが便利だから、paypayで払いたいと言っても相手が対応していなければ意味がないのと似ています。
従ってある程度まとまって、「せーの」で使っていく必要があると思います。その点、巨大企業集団のSonyとかなり強いコネを持つJasmyなら、Sonyと協力関係を結べる可能性はあるかもしれません。
Sony側も自社グループ内で採用することで、系列の個人情報取り扱いはJasmy利用で一元管理できるメリットがあります。これは利用者もSony側も双方手続きが楽になりますので活路があります。
もしこれが何の後ろ盾やコネもないプロジェクトの場合は、「理念はすごいね...」で終わってしまい、使われることもなく廃れてしまいますので、旧Sonyメンバーが関わっているというのはかなり心強いです。
◆企業の個人情報管理コスト削減。
⇒企業は個人情報を守るために、データセンター・コールセンター・各種社内セキュリティ等、多くの投資が必要になってきます。
それをJasmyに投げることができる為、データ管理コストが劇的に下がるメリットがあります。
個人情報の流出は個人にとって脅威ですが、それ以上に企業側も神経を尖らしている分野です。
一度流出するだけで、賠償金・株価急落・顧客対応と様々な悪影響が発生します。
それらから解放されるとなると、興味を持つ企業は多いのではないでしょうか。
◆個人情報の変更が楽?
⇒個人情報がJasmyで一元管理できるようになると、住所変更やら結婚後の改姓等が楽になりそうです。
結婚で姓が変わったことのある人は、結婚後に改姓申請で多くの労力を割いたかと思います。
昨今サイトに個人情報を登録する機会というのは増えているかと思います。
住所変更については、自身がどこまで公開しているのかなんて覚えていない人も多いのではないでしょうか。
それらが解消できるとなると、私たちの生活が便利になる可能性があります。
◆ある程度の規模が必要
⇒企業がコストダウンになるからと言って、個人情報の取り扱いをJasmyに変えたとして、どれだけの個人情報が集まるのかは未知数です。
特にユーザーが最初にJasmyに個人情報を預けるという工程が必要ですので、面倒なことが嫌いなユーザーからは個人情報登録自体を避けられてしまう可能性があります。
例えば旅行サイトの「楽天トラベル」・「じゃらんnet」があって、楽天はJasmyで個人情報提出、じゃらんは従来通りとなった場合、同じ宿が同じ値段で掲載されている場合は、面倒なので楽天から予約するのを避けられる可能性があります。
数社が導入する程度では意味がないので、どれだけの企業を動かせるかがポイントです。
ユーザーにはJasmyで個人情報を用意しておくのが当然と思わせるところまで持って行く必要があります。
◆鍵を無くした場合どうなるのか
⇒企業に個人情報を持たせることで、様々なセキュリティリスクを負うことになる一方、データが民主化されるということは、その管理責任は全てユーザーに移ります。
データのロッカーの鍵を無くした時、企業が主導権を握っている場合は、問い合わせで何とかなりますが、Jasmyの場合はGOXと同じですので全て失うのではないでしょうか。
仮想通貨を投資で利用してきた人にとっては、この鍵は最重要品で厳重管理するかと思いますが、一般の人々は、鍵・パスワードはどの程度しっかり管理できるでしょうか。
これまでに一度も各種ログインサイトの「パスワードを忘れた場合」を押したことが無い人にとっては縁遠い話ですが、忘れ(無くし)がちな人はどうなるのか...
また、鍵を盗まれた場合に何が起きるのか...とても怖いですね。
◆本当に個人情報を民主化できるのか、という疑問
⇒データを表示させる範囲・期間をユーザーが指定できたとしても、開示された情報が企業側のデータベースに登録されてしまう可能性は残ります。
例えば先述した鍵を無くした場合の個人情報の再登録が必要な場合等が理由になってくるでしょうか。
これを解消するには、Jasmyの理念をよく理解した企業側が、自社が個人情報をJasmy以外から取得しないように自らを律しなければなりません。
そして企業側がわざわざそんなことしてくれるのかな、という疑問は残ります。
Jasmyは、多くのユーザーに使われれば使われるほどその価値を増し、
企業もユーザーも共にメリットが出てきます。
DeFiのプロジェクトの価値がどれだけのトークンがロックされているかで評価されるように、
Jasmyの評価ポイントは個人情報をどれだけ集められるかとなります。
逆に使われるケースが少ないと"理想論"で終わる可能性もあります。
価格を見ても、期待上げの時期は一旦落ち着き、今は現実フェーズといったところでしょうか。
運営会社Jasmy株式会社は資本金は僅かに百万円ですので、運営によるマーケティングやバイバック等のサポートはあまり期待できそうにありません。
理念を成し遂げた場合にはとてつもない成長をする可能性はありますが、Jasmyは既存の社会に足し算するタイプの物ではなく、既存を作り替えるタイプの製品なので、社会に導入できるかどうかが最大のハードルです。
ゼロイチになりそうな類のプロジェクトですので、現時点では投機はまだしも長期間投資する必要はないかと思いました。
一方で、仮にSonyがグループで導入する等、ある程度の規模での活用に目途が立つ場合は、
後乗りしたとしても利益を出せそうなので、情報だけは追っておくべき銘柄と判断しました。
以上です。
他にも旬なプロジェクトが有れば追ってみようと思います。
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