■この記事の要点
・IDEOメソッドを使い、巨人の肩の上に立つことで
解を探すため本質的に不要なことに時間をかけない。
・課題、問題提起は前向きな視点で事実と体験から見つけ出す。
・アイディアの発散と収束を短時間で繰り返しながらゴールを目指す。
・書籍 HELLO, DESIGN の世界を体験できるワークショップ
雨ふる中、六本木TUTAYA/スターバックスにて開催された
「Design Thinking Day #2|実践型ワークショップで朝カフェをデザイン!」
というイベントに参加してきました。
最近よく聞く、デザイン思考、アート思考。
勉強を継続出来てはいますが、実践するとなると機会が少なく
なかなか難しいものです。
なので、勉強と並行して継続してアウトプットできるよう
定期的にワークショップに参加することにしています。
企画者の事業のお手伝いもできて、自分は勉強ができる。
winwinです。
まずは、ワークショップの概要プレゼン。
今回のテーマは
方法はideoメソッド
説明のために流れた映像は
8分の動画ですが、見るのがめんどくさい方のためにざっくりいうと。
・ナレーターがメソッド解説。
・大人がわいわいショッピングカートを改造する楽しい動画。
もうちょっと詳しく言うと、
・デザイナー以外に、エンジニア、建築家、人類学者、経営戦略、医師、心理学者 などで構成。上下関係のないフラットなチーム。
・現場でリアルなペイン、ファクトを集める。あとデータも。
・アウトプットは紙にかく!壁にはる!
・批判はしない。したらベルを鳴らしてけん制。
・どの案を採用するかは投票で。
・試作品を作ること、そのために時間制限を持つこと。試してもらうこと。
サクっと学んだところで続いては
2チームあって、うちのチームは
デザイナー、ガジェットオタク学生、デジタルサイネージの監督、教師、アートディーラー となかなかIDEOっぽいチームでワクワクします。
ペルソナは、オタクくんに寄せつつ、土地柄考慮で感度高めの陽キャラ新社会人に。
利用用途は、勉強か、暇つぶしでぶらぶら に決定。
決まったら次は
ここでスポンサー企業から
「体験からのリアルな課題探しを」とのことでスタバカードのプレゼントあり!
粋な計らいです!
これで ナントカマシマシツユダクフラペチーノ が飲みたいです!
なので!
早速、ペイン、ファクト探しにスタバへGO!
なのですが、もろもろの都合で調査は20分。
コーヒを買いつつ物色していると、奥の座席に黙々と勉強中の
ザ・ペルソナ君がいましたが、インタビューは時間的に無理そう。
ばらばらに散って、面で収穫する作戦をとりました。
I Like、I Wish、Fact の視点で
ポストイットに
・いいと感じたところ
・改善したいと思うところ
・観察からの事実
を書き溜めていきます。
お店からオフィスに戻って、次は収集してきた情報を、大きな模造紙に
として時系列に壁に張り出し共有。グルーピング。
いちばん悩みの大きそうな課題に投票します。
席間の狭さ、プライベートゾーン、目線、見つけにくい、
キープしにくい、傘の処理、荷物多い・・・と見ているこっちも悩んでしまいます。
ここで、教師がやんわりファシりだします。
「うーん、いごごちの悪さが共通している・・・でしょうかね?」
お、いい俯瞰ですね。ノリましょう!広げましょう!そして
※過去記事内 ●「議題」を必ず参加者全員が見えるところに書く これ大事!
ここから導けそうな結論を提案してみました。
「つまり、居心地が悪くて 理念である「豊かで活力ある空間」が
提供できていないことこそが課題、と言うこともできそうですよね?
サービスデザインで座席問題が解決されたスタバよりも、
「豊かで活力ある空間」が提供できている空間のほうが
居心地の悪さを感じないように思いますが、どうでしょう?」
ちょっと広げすぎたし、ふわっとしたかな。と思ったのですが、
理念と結び付けた前向きな提案が思いのほか共感を呼んだようで
投票の過程を飛ばして課題が決定。いい感じです。
この思考プロセス、最近読んだ↓の
帰納法、演繹法、アブダクション に通ずるところがあります。
前向きな課題設定ができると、とたんにチーム感が出てきて雰囲気が良くなり、
次の
という工程もスムーズに。
今度は女性デザイナーからノータイムでの提案です。
「問いは どうすれば、豊かで活力ある空間ができるのか? でよさそうですね」
時間に余裕ができたので、「豊かで活力ある空間」を掘り下げる問いを投げると
「どうすれば素敵な気づきのある空間になるか? かなぁ」と。
もうひと堀り。
彼女の思考と、「気づき」という言葉のニュアンスについて考えていると
が思い出されました。
・女性は 自分を取り戻す 物語
・男性は 冒険で勝ち取る 物語
と書かれた本ですが、なるほど。
「気づき」は、もともとあった(あるべき)ものを取り戻すニュアンス。
まだ時間があるのでもう少し掘り下げたい・・・
うーん、迷ったときはとりあえず、
しましょうか。
利用者体験の課題をさがしにいく前にしたこと・・・
そう、一番最初に決めたのは「男性のペルソナ」でした。
ということは・・・
ペルソナにとって、「素敵な気付き」→「ワクワクする冒険」と言い換えることが
でき・・・るのか?
と思いつつ提案。
そうするとオタク君から
「冒険というキーワードにTSUTAYAの良さをたして
■どうすればワクワクする知的冒険のある空間がてきるのか?■
にしたらどうでしょうか?」
とアシスト。ペルソナからの I wish が 引き出された様な形になって
良い問いが生まれました。
とつづきます。
ここまでが長くなったのではしょりますが
・冒険感のある体験
屋根裏工房、トンネル、VR、茶室でコーヒー、感覚的な誘導でセレンディピティ
・知でつなぐ他者との関わり
日本庭園風広場、お題式手書きリコメンド掲示板、ワークショップ
という
方向でまとまり、あっという間に終了。
ここまでわずか3時間でした。
気付いたのは、初めから最後まで
● 発表しあってアイディアを拡散
→ 投票でよい部分を残し収束
→ 収束したものを別のフレームで再度拡散 と、
という事実です。
フラットなチームでの作業は個々人の主観が存分に入ることでアイディアに
意外性や幅の広さが生まれて拡散されるのもいい点だと思いました。
短いながら発見の多い時間でした。
記事を書くにあたってのリサーチ中に実用的なツールがたくさん見つかったので
興味を持たれた方は、是非、試してみてください。
イカリンく。