建築界隈で語られがちなこの概念。度々耳にはするけれども、
しっかりとは理解できていない。
これをどうわかればいいのだろうか。のための研究的調査です。
なぜかは知らんが、何となく、
言霊=言葉に宿る何らかの力の様なものという概念は理解しやすい。
それを場所に紐づけたものがゲニウス・ロキ、つまり場に宿る力/霊的な何か、
日本的に解釈すると八百万の多神や風土でいいのかな?
そういったあまねく霊性と解釈していますが、実際どうなのかと調べました。
Wikipediaでは
・「土地柄」の寓意。
・哲学的には、アプリオリ、現象学にも通じる。
・創作のファンタジー世界では強力な地縛霊として表現される。
artscapeでは
・場所の特質の主題化、建築との具体的な結びつき。
・ハイデガー『建てる 住まう 考える』
クリスチャン・ノルベルグ=シュルツ『ゲニウス・ロキ建築の現象学をめざして』
東京の地霊 鈴木 博之https://bookmeter.com/books/570744
・近代建築に対する地域主義やヴァナキュラー建築、ポストモダンの再評価.
・土地を所有していた人の歴史から考察がはじまる。
一方ゲニウスは
・万象に宿る非人格的な神的力を個別に人格化・神格化したもの。その象徴。
・一神教者からみると、絶対者を欠いた「いまだに古い宗教を奉じている田舎の人々」の信仰。
・現状ごとに分化された神性で、行為ごとの霊をなだめることが重視された。
・(個人的な見解)アレテーの様なのもの?
ロキは
・北欧神話きってのトリックスターであり策略家。
・災厄、地震の原因(ロキの捕縛)
・世界を閉じ、再生させる存在。ラグナロクの首謀者。
なるほど、
搔き集めたこれらを都市論や現代建築と紐づけて解釈すると腑に落ちやすい。
現代都市の神話性、あるいは、神話に倣った理想都市の在り方といった
コンテクストのメソトロジーの断片が見えてくるような、そうでもないような。
ともあれ、場所や、都市、そこでの暮らし、それにまつわる生態系に対して
ひとつの視座を得たような気がします。
ちなみにこれらを考えたくなったきっかけになったのは
2.5アーキテクツさんの「青海三丁目地先の肖像」というプロジェクトの体験から。近々、おそらく15日以内にはインタビュー記事も何らかの媒体でUPする予定です。