ビジネス

デザイナーがHi-Etherに登壇した時の話

masaya.Ishizaka's icon'
  • masaya.Ishizaka
  • 2019/01/13 11:02
Content image

当記事は、昨年ブロックチェーンエンジニアイベントHi-Ether Tokyo at GMOで私が話した時の内容の要約と趣旨説明です。

要約する理由はいろいろNGがあるからです。素材的な問題なので、内容的には薄まらないと考えています。

トップ画像は、Hi-Etherのために作ったロゴです。
ここの人たちであれば気付く人がいるかもしれませんが、楕円曲線です。ブロックチェーンを図にするとこうなるわけですね。
デザイナーはどちらかというとアナログで、数式でデザインをするという新しい試みができてしまいました。

 
Content image

当日の様子は、こんな感じで、オーディエンスの後ろ姿は、トリミングしています。

題の通り、ブロックチェーンとブランディングの話です。

まず、ブランド・デザインのプロでなく、エンジニアやスタートアップの代表に向けたものです。

まず最初の問いから始まりました。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
Q.1 ブランドの価値は知っていますか?
ーーーーーーーーーーーーーーーー

 A.1 世界トップクラスは、30兆円程度

※米インターブランド社など世界に認められた指標を持つ会社によって測定
※土地などの資産は含まない金額とあり、いわゆる看板の価値

しかし、インターブランド社はブランディング会社です。そこが決めたスケールは本当に客観的か?というところもあるかと思いますが、IRとしても認められているものなので、一旦、実態は何かに進めましょう。


次の問いは、
ーーーーーーーーーーーーーーーー

Q2. ブランドの価値の実態は何か?

ーーーーーーーーーーーーーーーー


A2.
金を使わなくて良くなる。

企業が一番金を使うのは、業態にもよりますが、マーケティング費用、人材費用です。
日系大手企業でも、マーケティングのみで1000億以上使っているところもありますし、人件費は、ヘッドハンターなどを使うほどに高騰します。

規模が、GAFAならどうでしょうか?より大きなマーケティング費用、人件費がかかることが予想されます。

しかし、ここでブランドが効きます。
有名な例で言えば、Googleは、ヘッドハンターを雇わない
とされています。
実際、私のいた国々では、中の人が動くことはあると思いますが、外は使っているところは、ありませんでした。

では、どうしているか?
自社のサイトに求人を掲載
します。
ブランドがあるために、幸いにも世界中から才能が集まってくると言っていました。

『より高度な人材を言い値で雇える』大きいですよね。


あとわかりやすいのは、全く同じものに、異なるロゴは貼り付けて、どちらが高く売れるのか?というわかりやすい指標があります。

皆さんは、
・3万円の有名ブランドのロゴ入りカシミアマフラー
・1万円の無地ロゴなしカシミアマフラー
ならどちらを買いますか?


精神的に満足するから、前者を選ぶ人も結構いるということです。
だから、ファッションブランドが成立します。

世の中最も機能が高いもの、価格が安いものが選ばれるわけでもない



では、ブロックチェーン、プロダクトとブランド何が関係あるのか?

『ただ、いいものを作れば、人は勝手についてくる』ということはない
ということが言いたかったわけです。


比較的真面目な日本人経営者やエンジニアは、いいものを作りさえすれば、勝てると考えがち
ですが、いいものは人の心も掴まなくてはいけない。つまり、良い形で、知られていなくてはいけません
会ったことのない人にも応援してもらうぐらいでないといけないです。

であれば、規模は小さくてもとにかくわかりやすい自分達らしい個性や旗(=ブランド)を作り、理論・数字度返しで仲間になってくれる同士を探すしかありません。


これが、私が、役に立てるかもしれないと思っている点です。
そもそも経済において、小さいものが勝つときは、人の心のように読みきれないものも介在しない限り、勝負にもならないでしょう。

という登壇内容でした。

---
余談ですが、
日本は概ね一つの文化しかないので、ブランディングが必要のない時代が長く、下手です。正直、ボロボロだと言ってしまっていいかなと思います。
製品の機能で勝てている領域も、車、レンズ、ベビー用品など、日々強い領域が削られている状態です。

しかし
BCプラットフォームが日本から栄えたら、それは面白いし、素晴らしいこと
ですね。
どこから始まったかの意味なんてないのかもしれませんが。

では:)





公開日:2019/01/13
獲得ALIS:47.31
masaya.Ishizaka's icon'
  • masaya.Ishizaka
  • @masa-I
YHM代表。海外×ハイテク×クリエイティブを軸に、より良いデザインを作る。DDBシンガポール、電通、DeNAなどなど。一応、カンヌライオンズ金獅子受賞者。

投稿者の人気記事
コメントする
コメントする
こちらもおすすめ!
Eye catch
クリプト

【第8回】あの仮想通貨はいま「テレグラム-TON/Gram」

Like token Tip token
69.90 ALIS
Eye catch
他カテゴリ

Decentralizationについて語る時に僕の語ること

Like token Tip token
11.20 ALIS
Eye catch
クリプト

NasdaqがDeFi(分散型金融)関連のインデックスを上場させると聞いたので、構成銘柄を調べてみた

Like token Tip token
33.60 ALIS
Eye catch
クリプト

Bitcoin史 〜0.00076ドルから6万ドルへの歩み〜

Like token Tip token
947.13 ALIS
Eye catch
クリプト

ジョークコインとして出発したDogecoin(ドージコイン)の誕生から現在まで。注目される非証券性🐶

Like token Tip token
38.31 ALIS
Eye catch
クリプト

Bitcoinの価値の源泉は、PoWによる電気代ではなくて"競争原理"だった。

Like token Tip token
159.32 ALIS
Eye catch
他カテゴリ

ウッドショック(´°д°`)↯↯

Like token Tip token
5.39 ALIS
Eye catch
テクノロジー

iOS15 配信開始!!

Like token Tip token
7.20 ALIS
Eye catch
クリプト

イーロンマスク(Elon Musk)とビットコイン(BTC)

Like token Tip token
11.52 ALIS
Eye catch
クリプト

いま頑張って働いている人たちへ【仮想通貨】でカンタン貯金UP!~バイナンスの使い方初心者編~

Like token Tip token
8.64 ALIS
Eye catch
クリプト

NFT解体新書・デジタルデータをNFTで販売するときのすべて【実証実験・共有レポート】

Like token Tip token
121.79 ALIS
Eye catch
ビジネス

海外企業と契約するフリーランス広報になった経緯をセルフインタビューで明かす!

Like token Tip token
16.10 ALIS