経産省が平成30年4月付「キャッシュレス・ビジョン」を公開していたので、ざっと見てみました。
その中で気になったのは、日本でキャッシュレスが普及しにくい背景として「社会情勢」「実店舗等」「消費者」「支払サービス事業者」の観点から紐解いていたことです。
特に「社会情勢」においては、着実にキャッシュレス化が浸透している状況にあるものの、他国と比較すると十分な普及状況とはいえないとしており、その背景には「現金を好む国民性がある」と述べています。
それは僕も前から感じていましたが、真面目に言われると笑っちゃいますね(笑)。
また、キャッシュレス支払の多くがクレジットカードであり、一般的にクレジットカード=借金との認識から現金を選ぶ思考に繋がっているのではないかとの指摘もあるようです。
※経産省の公開データより
なにより日本では、現金を使っていて「不便がない」のが一番の要因かもしれませんね。もちろん不便がないことにこしたことはありませんが、これを維持するのにどれだけのコストがかかっているのか、現金が好きな人たちは知っているのでしょうか。
さらに興味深いのがこちらのデータ。
「キャッシュレス社会」に対する賛否を質問したもので、結果は男女で意見が正反対になったのです。
ちなみに賛成側の意見として、「現金を持たなくてよいから」が全体の14.7%でトップ、続いて「利便性が高いから」が全体の10.7%となっています。
一方の反対側の意見としては、「浪費しそうだから」が全体の10.9%でトップ、続いて「お金の感覚が麻痺しそうだから」が全体の10.1%となりトップとほぼ同数に。中には「お金のありがたみがなくなりそうだから」と回答している人が7.9%いたもようです。
もう何というか、これらの反対意見はもはや「感情」でしかなく、建設的な意見がひとつもないことに愕然としました。思考停止もいいところでしょう。
大阪・関西万博(2025年)に向けて、「未来投資戦略2017」で設定したキャッシュレス決済比率40%を前倒しし、より高いキャッシュレス決済比率の実現を宣言。これを、将来的には世界最高水準のキャッシュレス決済比率80%を目指し、必要な環境整備を進めていく。
2015年現在の日本のキャッシュレス決済比率が18.4%だとみると、なかなか強気な目標だと思います。
僕自身、普段の生活ではクレジットカードやスマホ決済がほとんどなので、感覚としては80%〜90%達成できている気がします。現金を使うことといえば、飲み会での集金や冠婚葬祭ぐらいですかね。
今回紹介した「キャッシュレス・ビジョン」は誰でも閲覧できますので、気になった人はチェックしてみてください。
【過去記事一覧】→https://alis.to/users/masa2ss
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