CryptoBowlさん主催のイベント「#4ブロックチェーン×コミュニティについて理解する。」に参加してきました。
自分用のざっくり雑メモですが、ご参考まで。
※前回参加した「#2 プロダクトとしてのブロックチェーンを知る・理解する」についてはコチラ。
1.トークンエコノミーとは?
2.「fever」について
3.「Gaudiy」について
4.パネルディスカッション
5.感想
まずはGaudiyのCOOである後藤卓哉さんによるトークンエコノミー概説がありました。
トークンエコノミーとは、文字通りトークンによる経済圏なのですが、そもそもそれをブロックチェーンでやる意味があるのか、というところからお話ははじまりました。
ブロックチェーンを使うことで、「高い流動性による付加価値」を出すことができ、それによって「独自のマーケットが簡単に作れる」ようになります。
さらにユーザーは利用拡大に貢献、企業は排除しあわず共存できるという「利害関係の一致とネットワーク効果」が得られます。
例としてALISにおける「いいね」とALISトークンによる報酬について説明がありました。
そして、トークンを使うことによる「自律的活動」が可能になり、中央集権では対処できなかったような「執行コストの削減」も実現できます。
コミュニティへの貢献は信頼度となり、この可視化された「信頼の提供」によって取引コストが削減できるということでした。
トークンはこれまでICOのような資金集めの側面が強調されていましたが、今後は信頼度に用いられ、それに対して需要が付く時代が来るとのことでした。
そして今後、トークンを使ったサービスの有望そうな領域の一つとして、「コミュニティ」のような自発的にある種のリソース提供するものがあるという話でした。
AsobicaのCEOである今田孝哉さんより、会社紹介及び自社のプロダクト「fever」について説明がありました。
Asobicaの目指すところは、「熱量の価値化」であり、それはすなわち「好きを仕事にする人」を応援する、ということでした。
これまで、やりたくないことになぜ時間を費やさなければならないのかというと、資本主義の中では少ない評価軸しかなかったからだと考え、今後は日本円を稼ぐのは苦手でも、例えば「やさしさ」がトークン化されたものなら稼げるといったことが実現できるのではないかというでした。
そういう意味で、今後は「合理的<非合理的」という価値観の転換が行われるという説明が印象的でした。
時代背景を分析するに、これまでインターネットでいろいろなものがオープン化されていたものが、揺り戻しでクローズド化(コミュニティ化)していき、クローズドな空間での消費行動が進むと考えられているそうです。
そして、そこにおける「経済圏作りの民主化」を実現し、「国<コミュニティ」という未来をイメージされているとのことでした。
後半は、実際に画面を見ながら「fever」の説明がありました。
続いて、GaudiyのCEOである石川裕也さんより、会社紹介及び自社のプロダクト「Gaudiy」について説明がありました。
冒頭、「未来のあたりまえを作ること」を目指しているというお話があり、「未来の常識は、今の非常識である。」という言葉が、まてんろう的には刺さりました。
そして、これまで単なる消費者であった方々にストック・オプション的なものを付与することで、「共創者」「参加者」にしていきたいとのことでした。
「Gaudiy」はそれを実現するために、「コミュニティー特化のチャットコミュニケーション」を提供し、貢献度の可視化させて「企業と一緒にクリエーション」する流れを生み出し、それによって得られたトークンで「ギフトを売買してお得にサービスを利用する」というエコシステムを築こうとしているとのことでした。
後半は「Gaudiy」の具体的な説明(サービス概要、価格決定の仕組み、今後のロードマップなど)がありました。
その後、今田さん、石川さんにモデレーターのモチヅキユウヤさんを加え、パネルディスカッション(実質Q&A)がありました。
多くの質問がありましたが、「今後の各社の方向性」というところが一番印象に残りました。
今田さんは、経済圏作りでNo.1目指していきたいと明言されていました。
今はオンラインサロン中心だが、店舗・団体・企業などに広げ、クラウドファンディング的なこともやりたいとのことでした。
また、アプリも1~2ヶ月以内に出す予定とのことでした。
一方、石川さんは、共創という意味でまだまだ未熟ということで、「Gaudiy」というプロダクトの熟成を丁寧に行いたいとのことでした。
また、海外進出を目指したいとのことで、「Slack」の日本進出時を例にとりながら、プロダクトの進出時のコミュニティ醸成には「Gaudiy」は向いているから、海外でも充分いけるのではないかという説明がありました。
あと、技術的な話として、「fever」はまだオフチェーンだがNEMとETHで実験中で、基本はNEMベースで作られているとのことでした。
「Gaudiy」も今はETHベースだが検討中で、今後どうなるかは何とも言えないとのことでした。
あと、随所に「ALISのコミュニティがスゴイ!」という話がでてきたのが印象的でした(笑)
ゲーム以外でのDAPPSの事例として、トークンを使ったコミュニティサービスというのはわかりやすく、今後有望だと感じました。
ただ、ブロックチェーンやトークンのユースケースとしては面白いと思いますが、「自律的活動」を行うのはあくまで人なので、自浄効果を発揮すれば排他的になり「村」化していくと思われ、コミュニティ外での評価をコントロールできない中、はたしてどのようにワークしていくのか今後が気になるところです。
自律的な小さな「コミュニティ」が沢山生まれ、それらがゆるい連帯で繋がっていくことで新しい何かが生まれるのかもしれないと、今はポジティブに捉え、こういったサービスを応援していきたいなぁと、まてんろう的には思いました。
…ということで、こういう話を関西でも聞けるように、ちょっと動きたいと思います(微笑)
自己紹介はコチラ
twitter(@mat10ro)
steemit(@matenro)