あるメルマガの内容
何処の業界も😃大量生産に
価値あるモノが負けてゆく社会😃
今😃見直そう
以下はメルマガの内容――――――――――
私と中国工場との考え方のギャップ
1990年代は、我が社の主力は中国製品。
現在の会長(当時社長)、
義理の父が誰よりも早く
中国に仕入れに行って
日本製に程よく近く、安く仕入れて、
日本の地方問屋へ商品を売りさばいていた。
バブルが弾け、中抜きが横行し、
誰もが中国の仕入れに
殺到していた時期だった。
中国仕入れの優位性が
低下している時期でもあった。
数件でかなりの売上ができていた時代も
終わり、
日本全国のカタログギフト問屋や
まだ取引のない地方問屋さんを
馬車馬のように開拓していた。
北海道から九州まで・・
私も大手電機メーカーを退職し、
婿養子の立場上、新規開拓に邁進し、
中国にも早くから仕入れにいった。
但し、いくつかの疑問を
胸にひっかけながら・・・・
1990年代当時の中国工場は
日本の高速織機ではなく、
いわゆるコピー織機を大量に設備し、
大量の安い人件費の従業員を
24時間のフル操業し、安く大量に
日本の売れる商品をコピーして作っていた。
食堂の社員のお皿は洗面器、
“ご飯と野菜炒め大盛り”、
お手洗いは穴だけ、糞の山、
団地のような社員寮と
まさに開放改革路線まっしぐらであった。
私が気になったのは、
染料をそのまま河川へ垂れ流し、
工場の側の敷地はゴミの山、
晒し工程には日本では
使用禁止の溶剤をガンガン使っていた。
(もちろん発癌物質が
含まれていたであろう・・・)
工場の人間とのやりとりは
今でも忘れられない
私:
「この溶剤で生産した敷きパットに・・・
自分の子供を寝せますか?」
工場の人:
「絶対に寝せない。」
私:
「日本に輸出するのは、心苦しくないの?」
工場の人:
「安く作るように要望してるのは日本人!
要望に合せて作っているだけだ!」
ショックだった・・・
確かに要望しているのは日本人だが、
実際に使う消費者の立場に立って
商品を作る発想は
当時の中国工場にはなかったのだ。
無理もない・・・
とにかくたくさん作って、
たくさん売って、たくさん儲ける。
誰よりも早く先行者利益に邁進している
中国工場に公害や人体への弊害を説いても・・・
競争と儲けの論理で頭がいっぱいである。
1980年代の大学時代、
私はレスターブラウンの本を読み、
環境問題を知って大変ショックを受けた。
NPO法人ネットワーク地球村の
高木さんの講演を何回も聞き、
なんとかしなければと焦った・・・
そんなことは経済発展に邁進している
中国の人達には関係ないのである。
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この話を社長から聞いたときは
僕自身も衝撃を受けました。
溶剤をバンバン使って
布団を製造している人たちが
自分たちの子供には
絶対に寝かさないという・・・
そのような布団が当時日本でも
大量に販売されていたといいます。
もう少し社長の話を
続けてみます。
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私が国内メーカーを潰しているのか?
もう一つ心を痛めていたことがあった。
私は先に中国工場を見ることから
繊維産業に入っていった為、
日本全国にある各産地メーカーさんは
全然知らず、あとから人脈を作ったのである。
1990年代に中国製品を扱っている我が社は
メーカーからは疑心暗鬼の眼で見られていた。
私も最初は門前払いされ、何回も通い、
仕入れはできないけど、
飲み友達になることから仲良くなっていった。
しかし・・・当然時代の流れの中で、
倒産、廃業していったのだ。
あんなに消費者の為に、
一生懸命頑張って製品を作っているのに、
倒産、廃業していくのである。
理由は「高いから」・・・
そう、我が社のような
中国製品を大量に仕入れて、
大量に売っている業者が間接的に
日本のメーカーを潰しているのである。
時代の流れから言えば、
SPA(生産小売=ニトリ、ユノクロ等)
やPB商品(大手量販、ホームセンターの
直接生産)が現在主流になっているので、
時間の問題だったのかもしれないが・・・
当時の私はギフト通販業者や
地方問屋さんしか
顧客を持っていなかったので、
日本製はなかなか買ってもらえなかった。
私:
「○○産地のメーカーさんと
この商品○○を開発したんです!」
「機能は○○○で、
こうゆう○○○の特徴があって、
消費者にはこんな○○○のシーンで
使ってもらうと喜ばれるのではないかと?」
バイヤー:
「いいね〜。やっぱり日本製はいいわ。」
私:
「ですよね。やっぱり日本の職人さんは
消費者のことを想ってますからね。」
バイヤー:
「ところで掛率はどのくらいになるの?」
私:「○○掛が精一杯です。」
バイヤー:「○○掛?高いわ〜」
私:「いやいや日本製ですし、
簡単に作れる製品ではないですし・・・」
バイヤー:
「いいと思うんだよね、個人的には・・・
でも上からOKはもらえないよ。」
「中国製のこの商品で押してみるわ。」
私:「・・・・・」
こういうやりとりは
全国を走り回っている営業マンは
1回や2回の経験では済まないだろう。
日本製品に対する情熱が足りなかった
と言うこともできる・・・
しかしながら、私も含め消費者が
圧倒的に少しでも安いものを
買おうという風潮になっていた。
売る側は赤字で20%OFF、30%OFF・・・
50%OFFとチラシに打てば、
売れたのである。
簡単に。
商品を見て買うのではなく・・・
チラシの赤字を見て買うのである。
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